小学3年の息子は,自分のことを「ちょっとものしり」と言っています。それに,幼稚園以来担任になった先生はどなたも「○○君は,難しいことをよく知っています」と言います。(幼稚園のときの名言は,「水が蒸発した」でした)家族の誰もが子ども相手に難しい言葉を使うことが多くて,息子も楽しんで意味を聞いているといった感じです。それに,やたらとテレビの教養番組を観るのが好きで,新しいことを知ると家族に報告しにきたり,わからないことをよく尋ねてきたりします。そんな彼に私も意識して小難しいことを教えて楽しんでいるのです。
「ジャジャジャジャーン」で始まる名曲。
彼に「この曲何だ?」と尋ねる人がいたら,びっくりするか,首をかしげるかどちらかでしょう。びっくりした人は,クラシック通の人。首をかしげた人は,あまりくわしくない人。
なぜなら,彼は「べーとーべんのごばん」と答えるからです。
誰もが知っているクラシックの定番のこの曲。正確に言うと,ベートーヴェン作曲の交響曲第5番です。俗に言う「運命」というのは,日本だけの言い方です。冒頭の「ジャジャジャジャーン」の意味を尋ねられたベートーヴェンが「運命は,かく戸を叩く」と答えたとかで,こういう愛称がついたようです。この名前がなかったら,こんなに有名でなかったかも知れません。
ところで,その昔,「今度,ブラームスの5番を演奏します」と言われて首をかしげたことがあります。ブラームスは,交響曲を4番までしか書いていません。これは,何の5番でしょうか? 答えは,ハンガリー舞曲の5番でした。
「誰の何番」と言う場合,それは交響曲第何番という意味だということが暗黙の了解なのだと思います。だから,「ブラームスの5番」と言われて意味不明となるのでしょう。
さて,話が初めに戻って。
近く行われるアマチュアオケの演奏会の券が2枚手に入りました。うちには,小学3年生の息子の他に,幼稚園児の娘と,10ヶ月になる息子がいます。入場できるのは,小学生以上。託児できるのは,1歳以上の未就学児。どうやっても,10ヶ月の息子はお留守番です。(よもや,ばあちゃんに子ども3人をお願いして,夫婦で出かける勇気はありません)
そこで,下の二人はお父さんにお願いして,ものしり息子を初めて演奏会へ連れて行くことにしました。
では,行く前に彼にプログラムを教えておきましょう。
「エルガーの威風堂々第1番,チャイコフスキーの白鳥の湖,それから,チャイ4とタコ5だよ。」と・・・
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コメントです
クラシック関係の略語、いろいろありますよね。
>「誰の何番」と言う場合,それは交響曲第何番という意味だということが暗黙の了解なのだと思います。
まさにその通りで、管理人も例外を知りません。ブラームスの5番と聞いた日には「はて、幻の遺稿でも発見されたか?!」と驚きます。
しかし、「運命」をきちんと「ベートーベンのごばん」と言えるなんて、ブーハさんの教育が行き届いているのでしょう。
事情はさまざまですが、標題がついた交響曲はたくさんあります。ベートーベンなら「運命」のほかに「英雄」「田園」
シューマンの「春」「ライン」
チャイコフスキーの「冬の日の幻想」「悲愴」
ショスタコーヴィチの「革命」
メンデルスゾーンの「スコットランド」「イタリア」
ドボルザークの「イギリス」「新世界」
モーツァルトの「ジュピター」「パリ」「ハフナー」
ハイドンの「驚愕」「軍隊」
などなど。中にはブラームスのように、有名でありながら交響曲に有名な標題のつかない作曲者もいますけどね。
>チャイ4とタコ5
これはまた、激しく重い取り合わせで。(^_^;) ダブルメインならせめてベートーベンの1番とシューマンの1番にするとか(こらこら) ぜひ、感想をお聞かせください。
えー、ダブルメインというのは、コンサートのプログラムの中で、メインディッシュに相当する交響曲が2曲入っているということです。
ところで、チャイ4→「チャイコフスキーの交響曲第4番」というのは想像に難くないと思います。では、タコ5とは、誰の交響曲でしょう? ついでに標題までおわかりになったなら、クラシック通です。おっと、すでに通の方はお答えにならないで下さいね。ヒントは↑に混じってます。
ダブルメインが重いわけ
あっ,最後のクイズ。クラシック通じゃないとわからないですよ~
Re:ダブルメインが重いわけ
最後のクイズはちょっと難易度高いですかね。そしたら、ヒントを入れておきましょう。
正解は?
さて、タコといえば、その筋(?)では、ソ連の作曲家ショスタコヴィッチを指します。日本人にとっては、舌をかみそうな名前ですよね。わかりやすく「ショスタコ」と略すことも多いですが、ディープなクラシックファンですと、ごく簡潔に「タコ」と言ってます。
つまり、タコ5とは、ショスタコヴィッチの交響曲第5番のことでして、「革命」という標題がついており、この作曲家のシンフォニーの中で一番メジャーな作品です。
二番目に有名なのは「ち~ちんぶいぶいっ」の7番ですかね。こちらは「レニングラード」といいます。
後日談
いもたこナンキンは,もちろんショスタコのタコをとったのですが・・・
さて,後日談をうちの日記の(11/4,5)に書きました。
クイズもありますので,是非ご参加ください。
Re:後日談
いもたこナンキン>漢字は混じっていなかったのですね、すみません。チャットのログがなくて、うろ覚えのまま記載してしまいました。でも最後まで「たこ」には気づかなかった主催者でした。(^_^;)