忍者ブログ

びおら弾きの微妙にズレた日々(再)

音楽・アート(たまにアニメ)に関わる由無し事を地層のように積み上げてきたブログです。

   

[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

持っていかれたのは体力だけじゃなかった

先日の日曜日はブルックナー練習の、指揮者の初来団でありました。
皆さん気合を入れすぎて、抜け殻になってお帰りになったようです。
管理人の顔色が悪かったとしたら、それは抜け殻だからというより、うまい人達の足を引っ張るわけにいかないと、弾けないなりに必死でついていって燃え尽きたためだと思われます。

さてさて枕はここまで。




ブルックナーの8番(ハース版)といえば、それはそれは長くて、手持ちのCDでは71分。これを一通り弾いてさらに細かく見てもらうので、体力消耗を見越し、ドリンク剤をチャージして挑んだ。結果的には大正解だった。家まで無事に運転して帰るのがやっとという感じで。
バリバリ鳴らす管楽器の人たちが燃え尽きるのはわかるが、どうして弦まで?

マーラーの弟子であったブルーノ・ワルターが「ブルックナーは神を見たが、マーラーは神を見ようとした」という言葉を残しているように、ブルックナーの音楽には神々しさが宿っている。練習中、指揮者に何度も「下から持ち上げるのではなく、上からゆったりと音を出す」という趣旨の指摘を頂いたが、神様目線で、ということなのだろう。
旋律を複雑に発展させ、絡み合わせてゆくブラームスなどに慣れていると、ブルックナーの音楽の作りは独特に思える。複雑なリズムの絡み合いを避け、音色の変化を積み上げることで、まるで石を組んで聖堂を組み上げるかのごとく、壮大な音の殿堂を組み上げる。

いや、石組みというよりも、卑近な例で恐縮だけども、レゴブロックを連想した。色違いのパーツが何種類か揃っているレゴセットを思い浮かべてみてほしい。しかも本物の石並みに重くて大きなレゴ。ブロックの色は調性を、パーツの形はモチーフに相当する。聖堂を組み立てるためにレゴの設計図を書き残した設計者がブルックナーだとすると、演奏者は、設計図に従って黙々と組立作業をする聖なる下僕。神様はせせこましいこと、トリッキーなことを好まないが、全力投球を要求する。どんな楽器を担当しているかは関係なく、全員が一体となって神聖な作業に没頭することをを要求する。開始から一時間強、聖堂が完成する頃には下僕はみな、精根尽き果ている模様。

そんなわけで、練習後の某講堂には灰になった人多数。
PR

COMMENT

NAME
TITLE
MAIL(非公開)
URL
EMOJI
Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
COMMENT
PASS(コメント編集に必須です)
SECRET
管理人のみ閲覧できます

無題

  • by フロッシュ
  • 2014/06/17(Tue)22:57
  • Edit
マジで倒れそうだったよ。。

Re:無題

  • by O-bake
  • 2014/06/18 00:09
お疲れ様でした。
窓を閉め切った講堂でガンガン鳴らしたからきっと酸欠ですね…。まだ天国には行かないで下さいよ。

今月のつぶやき

ネタは切れてからが勝負です

☆CONTACT
→ littleghost703@gmail.com
※@を半角にしてください
☆Twitter→@O_bake
☆読書記録は別ブログO-bakeと読書とひとりごとでつけてます。そちらもよろしく。

ブログ内検索

アクセス解析

過去記事紹介

過去記事紹介・たまに読書ブログへとびます
過去記事紹介・たまに読書ブログへとびます

Copyright ©  -- びおら弾きの微妙にズレた日々(再) --  All Rights Reserved
Design by CriCri / Photo by Geralt / powered by NINJA TOOLS / 忍者ブログ / [PR]