忍者ブログ

びおら弾きの微妙にズレた日々

古今東西新郎新婦はさらしもの

昨年の秋、愛知祝祭管弦楽団にて、ブルックナー8番を相手に悪あがきしていたころ、同じ楽団の水面下で、もう一つのプロセスが進行していました。

演奏会は無事に終わり、冬が訪れやがて春の訪れが予感されるようになったころ、ある朗報が楽団内のFBを通じて駆け巡りまして。はい、団内カップルがゴールインです。

これは団を挙げてお祝いしなくては、と去る5月24日の練習後に祝賀パーティが開かれました。以下、その模様のレポートです。


会場は練習場所として使用していた大府市役所地下の大会議室をそのまま利用。練習の合間に手の空いたメンバーがテーブルのセッティング。夕方には注文していたオードブルや飲み物が届き、立食パーティー会場が着々と出来てゆく。また、新郎新婦以外の団員は、こっそり大漁旗に寄せ書きをしたり、余興演奏のリハをしたり準備に余念がない。

パーティの始まりは華々しくマイスタージンガーの短縮バージョンで。新郎新婦はもちろんトップ席でリボン飾りのついた楽器を弾く。その後、コンマスによる少々長いあいさつがあって乾杯。有志によるアンサンブルや余興と歓談の時間を交互にはさみつつ、和やかにパーティは進む。

有志が集まっていくつも披露されたアンサンブルの方は、乾杯の音頭と同時に流れ始めたシャンパンポルカがまずめっちゃいい感じで雰囲気を盛り上げた。ハイドンの時代の貴族はパーティのたびにこんな風に贅沢に音楽を楽しんでいたのだなあと思うと、妙に感慨深い。後に続く管楽器のアンサンブルや、プロ歌手によるオペラ曲の抜粋(しかも伴奏はピアノではなくトロンボーン3本という贅沢w)、マンドリン+イタリアの歌曲(間のとり方が絶妙)、ピアニカ+打楽器+弦という不思議な組み合わせや果てはマジックまで、芸達者な人が多すぎて余興というにはレベルが高すぎる。シメはもちろん新郎が率いるカルテットでベートーベン! しかし新郎はそのころにはベロベロに酔っていたという……。気持ちはわからないでもない。
そして最後に骨の笛を携えた楽師が現れて「嘆きの歌」を奏で出し、パーティは大崩壊……というオチはなかったので一安心(笑)

この間、新郎新婦は当然だけども、本物の披露宴のごとく特別席に座らされ、やれケーキ入刀だ、出会いからゴールに至るまでの顛末を語らされるわ、団員の寄せ書きでいっぱいのこっ恥ずかしい大漁旗をプレゼントされるわで、もうさらし者同然の扱いだった。しかし、あんなに幸せそうなさらし者はこれまでどのような披露宴でも見たことがない。何年たってもあのように幸せそうに寄り添える二人であることを祈るばかり。

しかし、パーティ準備の手際の良さ、ぶっつけ本番で何とかなってしまう段取り力の良さや演出のうまさ。祝祭管のメンバーって、どんな猛者が集まっているのやら。
PR
with Ajax Amazon