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びおら弾きの微妙にズレた日々

おまえが深淵を覗くとき、深淵もまた……?

ということで、豊田市美術館で始まったばかりの奈良美智展" for better or worse "を見に行ってきた。

管理人が始めて奈良氏の絵とちゃんと出会ったのは、藤が丘近辺のある喫茶店で、少なくとも5年以上前のことだと思う(それ以前にどこかで見かけたことはあるはずだが、記憶が定かではない)。
まるで絵本の一場面を切り取ったような絵だと思い、いったいどんな物語の一部なのだろうと気になった記憶がある。きっとメルヘンに見せかけて相当にエグい話ではないかとか、妄想は膨らむ膨らむ。


当時はてっきり国内を中心に活動されているのかと思っていたが、後に国内どころかものすごくワールドワイドに評価されている作家だと知って驚いた。


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単色なのになぜこんなにも饒舌?

豊田市美術館にて開催された、東山魁夷「唐招提寺御影堂障壁画」展の感想です。

ツイッターに流れてくる評判を聞くにつれ、これは5月中に行っておかねば、と焦っていた東山魁夷展。ところが、忙しくてなかなか思うように時間がとれなかった。
ちょうど、長久手フィルの定期演奏会が5月の最終日曜日に豊田のホールで開催されたので、なんとかハシゴできないかと考えたものの、友人といっしょに来ているし、ムリはできないなぁと諦めていたのだが……。
その友人も、実は東山魁夷展を見に行きたいと思っていた!(休憩中に発覚)
美術館までは歩いて10分強。閉館時間は17:30で、入館リミットが17時。演奏終了予定は16時半。そこでホールを出れば間に合うが、アンコールまで聞いていると、少なくとも10分は遅くなる。
というわけで、「亡き女王のためのパヴァーヌ」を後ろ髪引かれつつあきらめホールを出て、美術館までおよそ1キロの道のりを飛ぶように歩いた。入り口直前の200メートルは斜度12%のきっつい上り坂で、心臓がどうなるかと思ったが、なんとか無事にたどりついた。
ぜいはぁ言いながら展示室に入った私たちを迎えてくれたのは、緑青のモノトーン。静かに広がる日本海の荒波。静謐で豊穣な世界の入り口ですよ。



命の洗濯(堀文子 白寿記念展)

お出かけにはよい季節になった4月の後半、友人に誘われて名都美術館へ行ってきた。住宅街の中にひっそりと建つ日本家屋風の建物で、近現代の日本画がコレクションの中心になっている。身近にありながら、自分の関心が洋画に向いていたせいもあって、これまで一度も訪れたことがなかった。名都美術館の概要はこちら→

今年で30周年を迎えるというこの美術館では、特別展「白寿記念 堀文子 ~私流の生き方を求めて~」を開催中だった。



ハンガリー王国御用達・ヘレンド窯

三月の終わりに、母を連れて愛知県陶磁美術館まで出かけ、ヘレンド展を見てきた。ヨーロッパには、マイセン、ウエッジウッド、セーブルなど、王家御用達の名窯が各地にあるが、ハンガリーはブダペスト郊外にあるヘレンド窯もそのひとつ。

オーストリア=ハンガリー帝国のエリザベート皇妃に愛されたというこの窯は、繊細で豪奢な絵付けと見事な透かし模様が特徴になっているということで、目の保養ができると楽しみにしていた。

陶磁美術館は、平日のせいかお客の入りはぼちぼち。好きな作品を好きなだけ眺めていられる。しかし、のんびりしすぎると、あっという間に閉館時間の4時半(早っ)が迫ってくるので要注意。



似て非なるもの-ゴッホとゴーギャン展

春めく陽気に誘われて、終了間際の愛知県美術館〈ゴッホとゴーギャン展〉を見てきた。
バルビゾン派~印象派という、同じ絵画の潮流に影響を受け、一時は共同生活をするまでに意気投合した二人だが、芸術家同士の宿命なのか、理想に彩られたはずの生活は8週間あまりしか続かず、しかも別れた後にゴッホが耳を切り落とす事件を起こすという、実に後味の悪い出来事もあって、結局二人は再会を果たすことがなかった。
しかし、二人は互いのことを芸術家として深くリスペクトしていた。それがわかるような展示構成だった。
さらっと見ると、ゴッホは線の人、ゴーギャンは面の人、という具合に分類できそうだが、二人の違いはもっと根深い。



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