本日のオーケストラの練習もシベリウスをみっちり。
しかもびよらはたったひとり。
ええ、一人で他のパートと張り合ってきましたとも。今日はチェロがいたから、まだ弾きやすかったし。
トレーナーは、はじめて来てもらうE氏。この方は、本番指揮者の紹介で、察するに、下棒というか、後輩的存在。
ところが、練習の面白さは指揮者を上回る。
とにかく弾丸のように語る。
先輩指揮者をそんなにネタにしていいんですか? というぐらい物マネがうまい。
シベリウスをクレイジーだと言い切った。まったく同感だ。(この話については別記事で)
達者なのは口だけでなく、曲の理解、音楽の理解については素晴らしいと思った。
そうなのよ、音楽は生き物なのよ、と激しく心のなかでうなづいた。
シベリウスの場合、同時に2種類以上のメロディが鳴ることはざらにあるのだけど、そういう時はメロディ同士で寄り添おうとするのではなく、対立して張り合って緊張感を生み出さないと、音楽が動き出さないのだと、目からウロコなことを教えてもらった。
管楽器と弦楽器で、ちがうメロディをやっているとする。バイオリンが管楽器に圧倒されて自分を見失おうものなら、すかさず「あなた、負けましたね」と指摘される。面白すぎる。
シベリウスだけではない。近現代の音楽の面白さは、ハーモニーの調和でなく、対立が生みだす緊張感にある。そう思うと、先日クラリネット五重奏の時に聞き比べた、ウィーン八重奏団と東京クゥワルテットの違いがよくわかる。前者は完全に古典的で、後者は現代風の演奏になっている。
PR
COMMENT