1月最後の祝祭管練習は、珍しく分奏。弦楽器チームと木管チームに分かれてそれぞれトレーナーの指導を受け、金管は自主練習というスケジュールだった。
ワーグナーの「指輪」シリーズは、とにかく弦楽器がガンガン弾かされるし、難所しかないような譜面なので、合奏でつかまると管の人たちがヒマになってしまう。申し訳ないので、分奏でしっかり見てもらえるのはとてもありがたいし、心強い。
数多くの指摘やアドバイスを受けて勉強になったものの、そのまま放置していてはすぐに記憶から抜け出ていってしまうので、特に目からウロコだったもの、重要ポイントだと思われる事柄をあげてみる(忘備録がわり)。
・次にどんな音楽が来るか、見通しをつけながら演奏することが大事。そうすれば、場面の変化を効果的に作り出せる。
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ハイ、ちゃんと曲を覚えます。
・音量や表情の変化をつける時(たとえばp→クレッシェンド→fとかsf/スフォルザンドやfp/フォルテピアノを扱うとき)、個人で変化をつけようとするのではなく、オケ全体がどのように鳴っているかをモニターしながら、その中の一部として変化をつけるようにしないと効果が出ない。つまり、演奏中は100人近いオーケストラ全体に目(というか耳)配りをしながら音を出していかなくてはいけない。
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なんというか、巨大な竜の細胞のひとつになる気分ですね。ハードルの高い要求ではあるものの、ワーグナーの楽劇を演奏するならそれだけの心配りが必要だし、今の祝祭管なら可能だからこその指摘なので、前向きに受け止める。
・アルペジオや細かい刻みが続く場面では、和音が変わる場所をきっちり押さえておくこと
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これはいつも言われているし、頭ではわかっているけれども、まだ指が追いついてなくて…(汗)という状態。もうね、ひどい場所では一小節ずつ調性が変わるんですよ。頭の中はまるでルドンの絵画のように色が渦巻く状態。
・音が細かい箇所などは、弦を押さえる左手で音楽を作り、それに合わせて右手の弓を動かすとよい。
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音の作り方にもいろいろなやり方があります。バリエーションはたくさん持っていた方がいいです、たしかに。
大変充実した練習だったが、どのページも難所満載というジークフリートの譜面に、朝から夕方までみっちり5時間近く付き合うのはなかなかハード。集中力もだんだん切れてくるし、肩や背中は痛くなるし。しじゅう元気いっぱいのジークフリートの面倒を見ていたミーメの大変さはわかる気がする…(まあ、途中でアレされちゃうのですが)。勇者に付き合うのも楽じゃない。
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