先日は今年最初のマエストロ来団。練習場はいつもの場所ではなく、なんと名古屋のほぼ真ん中、金山にある音楽プラザの合奏場にて。音楽プラザというのは、もともと名フィルのための練習場だが、部屋が空いていれば一般の音楽団体も使えるので、アマオケの練習場としてもよく使われている。
ここに来たのは、恐らくブラームスオケで弾いたとき以来。その時は2Fのリハーサル室だったから、5階の合奏場に入るのは初めて。オーケストラの練習に特化した場所なので、備品もオケ用にそろっている。何より広い空間だし、残響も豊か。いつもの練習場所(某市役所の多目的ホール)とはぜんぜん響きが違って、かなり戸惑った。
今回のマエストロの指導は、なんと(というか、かなり予想がついてたけど……)スキーの話から。
マエストロの趣味のひとつがスキーで、スキーが上手くなれば音楽表現も上手くなると言われる。確かに、わかる気はする。音楽はつきつめると身体をコントロールする技術だし、人前でのパフォーマンスも欠かせないから、スポーツと共通点は多い。
弦楽器の演奏にしても、決して指や腕だけを使うのではなくて、自由に動く上半身とか、上半身をしっかり支える体幹だとか、体全体のバランス感覚とかも重要になってくるし、他の指揮者の方々も身体のコントロールの重要性については言及されている。
たとえば、以前長久手フィルでお世話になったみかりん先生。「皆さんはアスリートです」というそのものズバリな名言があるし、福島先生の棒でブルックナー8番を弾いたときには、やはり先生の指導で、骨盤底筋を引き上げてみたら(お尻の○を締めたら)弦楽器の音が変わったという事実がある。
だから、スキーを通して身体のコントロール法を訓練するのも十分アリだし、まあ、ぶっちゃけた話、スキー合宿&懇親会&講演会においでよ、というお話なのだが、そして行きたい気持ちは少しはあるのだが、当方スキーは大変苦手で、スノボならどうにか、という人種。なので遠慮申し上げ、楽器の練習に励むことにします_| ̄|○
さてさて、今回の練習では、全体を通すと言われつつ、やはりマエストロしてはどうしても細かいところが気になるようで、揃っていない箇所をあちこち止めては指導する。そういう場所はたいてい譜面が面倒くさいことになっているので、ちょっとした阿鼻叫喚ですとも。管と弦が噛み合っていないところ、またセクション内でもズレてしまうところなど炙りだされ、ひゃあ、という感じで弾いていると目が点になる。でも逆にようやくこのレベルまで来たんだなという感慨も。
幸い、まだまだ丁寧にさらう時間はあるはずなので、細かい音符にもひるまず、ちゃんと譜面を読みます。問題はボリュームの多さだけど、練習管理ソフトとかないのかなあ。
そうそう、スノボの初心者向けレッスンを受けたときの教え「重心は必ず前に。後ろ足に体重をかけるとコントロールが効かなくなるので☓」は、その後、人生の色んな場面で役に立っている。前のめり上等。
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