昨日は、第九の本番2回目だった。
某大学の音楽祭のお手伝いで、4楽章のみの演奏。指揮者及びソリストは先週とまったく同じ。
違うのは、
ホールの質だった。
今回は愛知県芸術劇場のホールで演奏。ここは、舞台の後ろ側にも客席がある。第九など合唱隊がつく場合は、この舞台後ろの客席に入れるようだ。
後ろも前も非常に開放的で、雰囲気が全然違うのは当然として、音響が全然違う。
恐ろしくよく響くホールなので下手でも上手く聞こえる、特に合唱の場合は、言葉の切れ目をはっきり区切るとか、フレーズの頭だけ強く響かせ、あとは力を抜くという工夫をしないと、何を歌っているのか、歌詞がまるでわからなくかってしまう。
K市の市民会館は、古くて音響が悪いホールだったから、ギャップは大きい。
どのくらい違うかというと、例えば、ステージ上で、ぽん、と手を叩く。
すると、市民会館では、ぽわーんと聞こえ、芸術劇場では、ぽわわわわぁーんと聞こえる。(本当かいな) とにかく、そのぐらいの違い。
さて、今回の演奏はどうだったかというと……。
ゲネプロの時、指揮者は「音楽監督に『もう少しゆっくり振ってくれ』と頼まれたので、できる範囲で遅めのテンポで振る」と言った。
確かに、最初のうちは前回よりやや遅めのテンポだった。しかし、歓喜のテーマが登場するあたりから、微妙に速くなって行くのはなぜ?
結局、後半の見せ場であるダブルフーガにいたってはまともに弾くのが不可能な速さ(前とちっとも変らない!)になっていた。やはり最速の第九だ。
ま、自分的には過去の演奏と比べるとそこそこ弾けたので、良かったと思っているし、ホールの雰囲気が好きだ。
ゲネプロと本番の間が3時間も空いたので、暇つぶしに栄の街をうろうろして、本屋のハシゴをした。街中は大手本屋がいくつもあるのが嬉しい。
村上春樹の「東京奇譚」を買い、地下のカフェに入って、しばし読書タイム。ちょっと……いや、かなりリッチな時間の使い方をしたな。
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COMMENT
ホールの違いは…
響きのいい会場で演奏したときは、三割ほど上手くなったような気がしましたが、さて、実態は。
素晴らしいホールで演奏する経験はなかなか出来ませんから、羨ましいです。よかったですね。
(12/14投稿分)
Re:ホールの違いは…
いき楓さんも、今年の春は素敵な教会で演奏されたそうですね。
響きもそうですが、雰囲気は大事ですよ、本当に。
(12/15返信分)