先週、第九の本番が終わってほっとしていたが、実は今週末にもう一度、4楽章のみではあるが演奏しなくてはならない。
のんびりしている暇はない。というか、練習をさぼると、せっかく動くようになった指がなまってしまう。現に、今日はすでに薬指の動きが悪い。
夕食後、娘が宿題をやりながらとても眠そうにしていた。沈没寸前だったので「ママのへっぽこびよら聞く?」と言って、娘と同じテーブル(←本来は食事用)の斜め向かいに楽譜をドンと置いて、びよらを轟々鳴らし始めた。
効き目は確かにあったと思う。彼女は機嫌よさそうに体をゆらしつつ漢字の練習を済ませた。
しかし、自分の練習はまだまだ終わらなかったので、やはりがーかーぴーぴーと弾いていた。
娘はテレビをつけたが、びよらのせいでよく聞こえないのですぐにスイッチを切った。それから10分後、彼女はソファで夢の世界に入っていた。
ごうごうと騒がしい中、よく平気で……というより、どうしてあんなに気持ちよさそうに眠れるのだろう。
何を弾いていたかというと、第九とブラ1の4楽章。(どうしてブラ1かは↓の記事参照)
よく、ブラームスの1番は第九を継承している、などと言われていて、主旋律の類似性を指摘されたりするが、弾き比べて見ると、ブラームスの方が数倍性格が悪かったとよくわかる。
転調の回数、細かさ、リズムの複雑さはベートーベンどころではない。ほんとうにタヌキ親父だよ、この作曲家は。でも、その底意地の悪さが素敵なのよ。
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