本番前日リハーサルの話。
この日は本来色んな用事が入っていたが、PTAの広報誌編集以外はキャンセルになった(した)ので、初めて本来の集合時間である午後4時に会場へ行くことができた。
そこで目にしたのは、一から作るひな壇。管楽器が乗る台を組み上げる作業だった。解体は手伝ったことがあるけど、作るのは初めて。会場スタッフの人たちの指示に従い、粛々と足場を立て、板を乗せ、金具で連結し、ガムテープで補強する。面白い。
気をつけなきゃいけないのは、舞台の上が意外にすべりやすいこと。うっかりパンプスやヒールのあるブーツを履いていくと、何度もツルッ、ツルッと来て冷や汗をかく。
完成したひな壇の後ろに反響板がセットされ、譜面台やイスが並んでゆく。すると見慣れた舞台風景の出来上がり。力仕事もあるけど、人海戦術で思いの外早く終わったと思う。
あとはロビーにてパンフレットにチラシをはさむ作業を手伝う。面倒ではあるけど、これも人手が多くてじきに終わってしまった。と、どこからかオルガンのようなアコーデオンのような音色のジブリメドレーが流れてくる。気になってロビーの外に出たら、ピアニカ隊を組んだお姉さんたちが演奏していた。流れてきた噂では、翌日の昼に行うミニコンサートのリハーサルだということで。
うちのオケも、あんな感じで、演奏会の宣伝も兼ねてミニコンサート、というかプチアンサンブルをすれば面白いのに。え? ボロが出て余計にお客が来なくなりますか?
6時にリハーサル開始。
実はこの日になって初めて全部のパートがそろったという……。歯抜け状態が解消され、いよいよ本気モード。
しかし、シベリウスの5番に入ったとき、この期に及んで、まだカウントが怪しい箇所やパートがあったりして、指揮をするミカリン先生が、声に出して拍を数えなくてはならない状態。私だけでなくオケ全体に「明日は大丈夫なのか」という空気が流れてたんじゃないかな。
私自身もさらいきれてない箇所がいくつかあって、夜中に左手だけでも練習しておこうかなと思ったし。(ただし、それは家の用事が立て込んでできなくなってしまったけど)
でもプラームスは悪くない感じだった。音色がそれっぽくなってきて、やっとブラームスの醸し出す空気で出てきたかも、と思った。これがもう少し早く出ればなあ。練習の楽しさが倍増したのに。あと一日で終わってしまうのがもったいない。
てことで、疲れだの不安だの期待だのを抱えて家に帰ると、想像もしなかったようなサプライズが待っていた。
リビングの戸を開けると、中にはなぜか洋服の山。婦人服ばかり! アクセサリーもストッキング類もある。(@_@)
「いくら安売りしてたからって買いすぎ」
と家人に文句をつけようとしたら、「仕事の関係で引き取ってきた」そうで。(ロハってことです)
その後、食事の後片付けもそこそこに、サイズ的・デザイン的に着れるものとNGなものを仕分けるための大試着大会となる。結果、これであと一年は新しい服を買い足さなくていいぐらい残った。
しかし、どうしてこんなに大量の衣類がやって来たのだろう。まるで謎。
何というか、カボチャを馬車に変えることのできる魔法使いが我が家にやって来たような感覚なのだ。真夜中の12時と同時に消えたらどうしようと思ったが、幸い現在も無事に残っている。
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