原作より先にDVDに手をつけた。あらましを知っておけば十分かと思って。
するとカットされた部分の大きさが推測されて、余計に原作が読みたくなったという皮肉。
ファンタジーとしてはまさに王道。それに画面がとてもきれい。画面の美しさは、FTを楽しむために不可欠な要素。
異世界を「ヴィジョン(幻視?)」と呼ぶのは面白いと思ったけれど、ほかの設定や小道具はいかにもRPGを彷彿とさせるので、そこがちょっとつまらない。
でも、物語の核では、人として生きるためにとても大切なことが説かれている。特に本当の「勇気」とは何かということについて。
この話のクライマックスを見て、誰かの言葉を思い出した。「真の勇者は真の恐怖を知っている」
主人公ワタルと彼の友人であり敵でもあるミツルの対比は、テーマを出す上で、とてもうまく仕組まれているなと思った。見事に白と黒。
たぶん、この作者の他の作品でも、物語の核には同じようなことが据えられているのでは、と思う。まだ「火車」しか読んだことがないけど。
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COMMENT
地上波で
劇場公開時の宣伝だけ見てて気になってた作品です。
うーん…。絵は確かに綺麗だし動きも良いです。CGはそれとはっきり分かるのは個人的にはあまり好きじゃないんですが見事です。中盤からラストへかけては怒濤の画面で違う意味で酔いました…食傷気味です、うぅ。
設定は私もRPGゲームそのままでちょっと…かなりつまらなかったです。
肝心の話は、言いたいことは分かるんですが魂にずーん!と刺さってこないというか上滑りしているというか。脚本が悪いのか演出が悪いのか…。
原作はもっと長大なのですね、二時間の映画に収めるのは無理だった…というより欲張りすぎたのでしょうか。いつか時間があったら読んでみたいです。
Re:原作は
で、あちこち調べて見ると、ヴィジョンと呼ばれる異世界の描写が相当削られているようですし、現実世界のエピソードも同じく削られてます。そりゃ骨抜きにもなりますわ。(>_<)
だから、話が上滑りしているのは、脚本・演出以前の問題ではないかと。もともと2時間に収めるのが無謀だったと思います。ああもったいない。
設定は、ほんと、まさに判で押したようなRPG風味ですよね。この点については、ひょっとしたら作者は確信犯だったかもしれないと思います。それを確かめるためにも、ぜひ原作を読んでみたいものです。