とても久しぶりに「日常生活」カテゴリの話を書く。子供たちはすっかり成長してしまったので、ダンナ氏の話を。
40年以上前に亡くなったダンナ氏のお母さんは、とても花好きな人だったと聞く。また、お母さんの兄で伯父に当たる人は庭師だった。しかし本人は庭の手入れが苦手で、草取りを頼もうにも園芸種と雑草の区別がつかず、どうしても庭の雑草を処理しなくてはならなくなったときには除草剤をまいて、ハーブから何から枯らしてしまうようなグリーンセンスの持ち主だ。いわゆる「茶色の指」に近いかもしれない。
そのダンナ氏が最近、急に室内用の観葉植物に目覚めた。数年間ほったらかしで伸びすぎたモンステラの株分けをしたいと言い出したのが最初で、おおよそ2週間ほど前のことになる。いや、それ以前に兆候はあった。名古屋港ワイルドフラワーガーデンへ遊びに行って、お土産に何種類かの草花を買ってきた時から、やけにお世話に積極的になっていた。おかげで今年の夏は玄関前の寄植えが今も元気に花を咲かせている。同じ頃に挿し木をしたローズマリー(除草剤の被害からレスキューした)も今のところ、順調に根付いている。
そして今月の上旬である。仕事やら親の世話やら実習やらでまともな休みもなく家の中のことに構っている余裕のない時期だった。久しぶりの休日、我に帰って気がつけばグリーンの鉢が増えていた。それも何鉢も! 誰が世話するんじゃい!と思ったが、ちゃんとダンナ氏は毎日水やりをしていたし、あまつさえ観葉植物を飾る棚まで自作していた。
ちなみに彼は非常に多趣味で、深く広くという性質の人だ。さらに飽きっぽいので、いくつかの趣味を定期的にぐるぐる回る。しかし、グリーンに手を付けたのは初めてだ。
彼が新しい趣味を開拓するとき、それが当たりであるかハズレであるかさておき、たいてい一人にされた時だった。過去の例で言えば、パートナーが入院したとき、出産で里帰りしたとき、公募原稿の締め切り前……。で、今回は仕事の繁忙期+資格取得のための実習期間+親の体調不良が重なったわけで。
家の中に植物が増えるのは良い。ただし、植物は生き物で成長するし扱い方を間違えれば枯れもする。飽きるわけにはいかない。というか、グリーンのお世話を一手に引き受ける未来が見えてしまって、素直に喜べない自分がいる。
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