次の演奏会で弾く曲の音源を手に入れた。
シベリウスはもう手元にあるので、メンデルスゾーンの「フィンガルの洞窟」とベートーベン御大のPコンの4番。
楽譜とにらめっこしつつ、まずは「フィンガルの洞窟」をかける。速さがAllegro moderateとあるので、テンポ良く進むのかと思ったら、意外とまったり。調性は♯がふたつあったので、明るいニ長調かと思ったら、実はロ短調だった。かなり暗い。
初めて聴いた印象としては、灰色のどんよりした空の下、険しい山中にぽっかりと口を開けるおどろおどろしい洞窟。(いかにもこれから冒険物語が始まりそうだと妄想に走るあたり、ファンタジーの読み過ぎかも(^^ゞ)
メンデルスゾーンといえば、流麗なバイオリン協奏曲だの、明るいひびきのイタリア交響曲などをイメージしてしまうので、すごく「らしくない」という印象を持った。
で、これはなんなんだとばかりに、さっそく検索をかける。こんなとき、ウィキはありがたい。
フィンガルの洞窟は、スコットランドのヘブリディーズ諸島に実在する有名な観光地だった。海に面した崖にぽっかりと、まるで大聖堂の入り口のように洞窟は口を開けている。そして自然の作用で6角柱の形にひび割れた岩石が洞窟の柱となっている。さらに、海鳴りが洞窟の中に反響して、たえず不思議な響きを生み出している。
メンデルスゾーンはイギリスへ旅行した際、この洞窟に立ち寄り、あまりの荘厳さにすっかり感銘を受けたようで、すぐさまインスピレーションがわいて、それがこの曲の第一主題となったという。それでこの曲は別名「ヘブリディーズ諸島」ともいう。
うん、なるほど。これですっきり。
ちなみに「序曲」とあるが、オペラの付随音楽ではなく、これだけで独立した演奏会用の曲になっている。
どんな雰囲気かを知るなら、こちらのmidiがおすすめ。例の第一主題がとても良い感じで聞こえる。
→ http://ww4.enjoy.ne.jp/~aqua98/instrumental/OrchM/m_fingal.htm
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