微妙にタイトルが長くなってきたなぁ(笑)。影響を受けやすい性質なので。
先週の土日の練習は両日とも指揮者来団日。いよいよ本番間近だと実感。
しかし。だからこそ土曜日にざっと幻想を通したとき、マエストロがぼそりと「一週間前なんだよねぇ……」と苦笑まじりにもらした台詞がけっこうきつかった。
今回の記事はあまり音楽と関係ない話。
今回のマエストロは指揮台の上で踊る(?)だけでなく喜怒哀楽が激しい。というか、激しく表現してみせる。
それで、団員の反応があまりにも悪いと雷が落ちる。毎回最低でも1回。その勢いは、かつての「地震・雷・火事・親父」と言われたころの「親父」がそうだったのかと思わせるほどの激しさで、かなり恐い。ところが、10分もすると、マエストロの機嫌は元通り。音楽の世界に没頭し、驚くほど引きずらない。
指揮者にとって、団員とのコンタクトはかなり神経を使う作業ではないかと思う。個性の強い何十人という集団相手に音楽観を伝えなくてはならない。そりゃ、オケの団員である以上、指揮者の意図をくみ取る能力は必須だけども、その前提があったとしても大勢に自分の意図を的確に伝える作業の大変さは想像がつくというもの。
それで、特に若い指揮者は言葉遣いも物腰も真剣かつ丁寧だったりする。決して声を荒げたりしない。が、練習がうまく進まない時など、イライラをこらえているのがジンジンと伝わってきて非常にいたたまれない気持ちになることもある。もう、そこは怒鳴っていいですから、みたいな。
しかし、中には怒鳴ったあと、三日ぐらい尾を引く指揮者もいるからなぁ……。それでインペクさんがすっかり参ってしまったりして。
その点、I村先生はドカーンと怒鳴って、あとはすっきり。今時、こんな怒り方ができる大人は少ないなぁと変なところで感心してしまった。
もちろん、表現者としての指導力は非常に素晴らしく、ほんの一言、ひとつのしぐさでオケの音が生き生きと変わってしまう。マエストロが振る指揮棒の芯にはフェニックスの尾羽が仕込んであるのでは? と思ってしまうほどなのだ。
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COMMENT
嵐の後はすがすがしい青空となりますように
鍵盤楽器以外の楽器にはなじみが無いので、当然オケの世界は全くわかりませんが、O_bakeさんの話を読んでいると、ちょっといいなぁと思ってしまいます。
自分の感覚、感性、そういったものを相手に言葉やジェスチャーで伝えようとすることの難しさは音楽ならずとも解ります。
感覚はさんざん言葉を尽くしても解らないのに、たった一言ですとんと腑に落ちる、そういう不思議なものですよね。
指揮者のジレンマも団員の皆さんの苦悩も、きっとその先にある青空のためなのでしょう。コンサートの成功お祈りしています。
では
Re:嵐の後はすがすがしい青空となりますように
>感覚はさんざん言葉を尽くしても解らないのに、たった一言ですとんと腑に落ちる、そういう不思議なものですよね。
上手い人がやると、そうなんですよ。ほんの少しのニュアンスで音楽の質が変わってきてしまう世界なので、難しいですが、うまくいくと奇跡さえ感じます。
>指揮者のジレンマも団員の皆さんの苦悩も、きっとその先にある青空のためなのでしょう。コンサートの成功お祈りしています。
うぅ、ありがとうございます!(感涙)
青空が少しでも見えてこればやりがいがあるというものです。
ただし、今回は曲が曲なので(恋に破れた男の脳内妄想全開v)、うまくいけば、ワルプルギスの夜に魔女や悪魔が狂気乱舞する様が見られるハズです。ふふっ。