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びおら弾きの微妙にズレた日々(再)

音楽・アート(たまにアニメ)に関わる由無し事を地層のように積み上げてきたブログです。

   

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のだめ演奏会本番(後)

休憩の間に楽器を持って舞台のそでに集合。出番がくるまで、ロンド・カプリチオーソに耳を傾けるも、緊張のため、美しい音色は耳をすり抜けてゆく。ああもったいない。曲が終わり、茂木氏のトークも終わって、ステージマネージャーが舞台に出るよう合図を出した。

後半のプログラムは次の通り。

・サン=サーンス 序奏とロンド・カプリチオーソ
・サラサーテ カルメン幻想曲より
・デュカス 交響詩「魔法使いの弟子」
・ラベル ボレロ
アンコール
・ベートーベン 交響曲第7番 第1楽章、第4楽章より抜粋
ソリスト
バイオリン:大宮臨太郎

すました顔で席につき、カルメン幻想曲が始まる。これは難易度が低いので、ソリストの音色に耳を傾ける余裕があった。リハの記事でも書いたが、大宮さんのバイオリンは、難所でも楽々弾いているように聞こえてしまう。余分な気負いがなくて危なげがなく、とても柔らかくて清々しい音に感じた。うん、心の洗濯。

さあ、問題はここから先だ。と身構えていたら、曲に入る前にバソン隊の紹介があり、続いてアマチュアメンバーの紹介が! 実はすでに服装でプロとアマが区別できるようになっていて、(プロは上下ともに黒の衣装、アマは上が白、下が黒)自分的にはそれだけで顔から火が出そうなくらい恥ずかしいのに、それでなお、「アマチュアのみなさん立ってください」とは! お客さんたちは、白いブラウスの奏者に注目して「あ、やっぱり弾けてないね」なんてささやきあったかどうだか……(汗)

で、「魔法使いの弟子」はどうなったか? 全体としてはもちろん素晴らしい出来だったと思う。
バソン隊の活躍ぶりが素敵。バソンとファゴットは見た目よく似ているが、コントラバソンとコントラファゴットはサイズが全然違う! コントラバソンの方が断然大きい。音は、バソンというよりむしろチューバ。これがホウキのテーマをやる。もう楽しくて。
しかし。パート譜の3ページ目最下段、つまりアマオケ合流地点から地獄が始まる。

すみません、あの怒涛のアルペジオはほとんど弾いてるフリでした。あんなに練習したのにぃ_| ̄|○

その代わり、といっては難だけど、テーマが出てくる部分は思いっきり弾きましたよ。ええ、ト音記号にもめげず、楽しくやりましたとも。

しかし、プロは凄い。テンポが早いだけでなくしょっちゅうゆれて、臨時記号だらけの楽譜にも関わらず、淡々と正確に美しく弾いている。すぐ前に座っているセントラルの人たちがものすごく遠い存在に思えた。気分はすっかりヘタレ魔法使いの弟子。

気を取り直して、ボレロに取りかかる。だが、これもへたれた脳みそには落とし穴だらけの曲だった。うっかりソロに聞きほれてしまう。
まず、小太鼓がカッコいい。冒頭は、ごく端の方をそっと、でもストイックな響きが出るように叩く。次第に音量を上げつつ、緊張感は保ったまま曲の最後までずっと続く。すごいなあ。
小太鼓が陣取っていたのは、管楽器が並ぶひな壇のすぐ下で、びおらとセカンドバイオリンの間。言い換えれば舞台のど真ん中。主役扱いだね。
そして、当然のごとく管楽器のソロが素晴らしい。管はアマチュアの方が人数的に多いはずだが、それでも皆さん頑張って素敵な音を披露していた。一番「をぉ」と思ったのは、やはりバソン。すごく艶っぽい音色が出る。ふとアラビアンダンスを思い出してしまったぐらい。
素晴らしい音色に聞きほれていたら、自分がどこを弾いているかわからなくなった。ありがたいことに、この曲は18小節で一区切りなので、仕切り直しはきくが、18小節の中で変化がある場合にまずいことになる。
できるだけ頑張ってカウントしているのだが、いつも5小節ぐらい繰り返したあたりで頭の中から数字が飛ぶ。仕方ないので、メロディに耳を傾けてどの辺にいるか当たりをつけても、それが微妙に外れる。結局、唯一のメロディの入りを間違えた(涙)。あの転調が入るラスト部分も迷子になって、ちゃんと終われるかどうか不安におそわれつつも、とりあえず合わせられてほっ。

大変な拍手の中、あとはアンコールだけだと思ったら、だいぶ気が楽になった。そこでチェコ組曲の楽譜を出したら、茂木氏は「ベト7」とオケに告げた。それでもう一枚めくってベト7「のだめ版」の楽譜を出す。これは、1楽章のサビと4楽章のラストをくっつけたもの。本当にもう、怒涛の最後だった。
ベト7については、アマオケのみのリハーサルの時、コンマスが「もっとテンションを上げて下さい」と指示を出したのを覚えている。「本来は1楽章からずっと続いてきて、最後にものすごく盛り上がるところで、今回はそのテンションを意識的に作らなくてはいけない」と。でも、わざわざ作り上げる必要はなかった。勝手に燃えてた。

幻のアンコール曲となってしまったチェコ組曲の「ポルカ」は、ちょっと残念。しっとりしてて、とても好きな曲だったのに。時間が押していたから、仕方なかったのだろう。なにしろ二時間をゆうに越えるコンサートだったから。

楽屋に戻って着替えたら、あとは帰るだけ。本当は懇親会があったけど、そこまで参加していると、家に帰りつくのは夜中の11時になってしまうのでパス。家族持ちは、そうところがつらいのぅ。

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