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びおら弾きの微妙にズレた日々

夢の時間

外見も中身もあれほどイケメンなチェロ弾きが世の中に存在するとは! という驚きに始まり、そんなVIP級のソリストと共演できただけで、無理を押して演奏会に出た甲斐があったというもの、という感動で終わった秋の定期演奏会。


今回のメニューは…
ニコライ 歌劇「ウィンザーの陽気な女房たち」序曲
ドボルザーク チェロ協奏曲
シューマン 交響曲第三番「ライン」

(指揮者とソリスト名はあえて伏せておきます。万が一駄文が検索に引っかかると申し訳ないので)

いやもう、「ライン」、それにドヴォコンが弾けて幸せ~。どちらも有名曲だけども、単に耳に馴染んだ曲だからというだけでなく、もともと好きなシューマンをがっつり味わいたい、ドボルザーク先生の、土の香り漂う美しい旋律に酔いたいという望みがあってのこと。正直言えば、もう少しきちんと弾けるようになりたかったけれど、時間の制約があるから仕方ないかな。
さてさて、今回の演奏会は、正指揮者、ソリストともに来てもらえる回数が少なく、代わりに代棒、代弾きのチェリストさんに来ていただいた。それはそれで新鮮な出会いがあって楽しかったのだけど、できればもう少し一緒に音楽作りができる時間が欲しかった。まぁ、本番がうまくいったので結果オーライ。

指揮者氏は若いせいか、オケをみっちりしごくのではなく、さらりと曲のポイントを指摘する、あるいはココを外すとイタイという箇所だけ重点的に練習するタイプだったので、余計に物足りなかったかも。いや、指揮者はトレーナーじゃない、音楽の方向性を決める役からと言われればそれまでだけど。
<ぼそり>だから早くトレーナーをつけましょうよ

本物の(代理ではない)ソリストについては、お顔を拝んだのがなんと本番前日のリハーサル。(本当は通常練習の時に1度来団しているのだが、その時は泣く泣く欠席)。ぱっと見た感じは「普通レベルのイケメン」だったのが、リハ時の立ち居振る舞いを見るにつけ、どんどん自分の中での評価が上がる。音楽的にオケを引っ張ったりまとめたりするオーラを持っていて、具体的なテンポはもちろん指揮者が仕切るわけだけど、曲全体の空気感を支配していたのは完全にソリストだった。オーケストラはそれについて行かざるを得ない感じ。そんな訳で、総合的なイケメン度は「演奏会が終わったら絶対サインをもらうぞ!」なレベルまで上昇。


一方、オケそのものの出来栄えはどうだったかというと……
いやぁ、本番に強いねぇ、うちのオケは。
まず、「ウィンザー」がそこそこまとまった演奏ができて満足。次にチェロ協奏曲ではソリストの音色を損なわないよう、皆必死で伴奏をつける。結果、なかなか歌心にあふれる演奏ができたのではないかと。(もちろん個人レベルでのミスはそこかしこにあるけどね)
嬉しいことに、ここでソリストのアンコールが。コンマス氏いわく「白鳥かバッハの無伴奏では」という予想をはるかに裏切る曲が現れた。チェロでジャズですよ、奥さん! この瞬間、「惚れてまうやろー」と心の中で叫んだ団員は数知れず、だと確信した。(ぽかーんと口を開けてソリストをガン見している有様が写真に残っていませんように)

そして「ライン」。いつもは管と弦がズレズレな冒頭が一発で決まった。こんなこと本番が初めてじゃないのかな。思うに、チェロコン&アンコールで、オケ全体の士気が上がり、いいふうに作用したからではないかと。出だしがうまくいくと、その後もなんだかうまく聞こえるもの。気のせいだけではなく、実際に指揮者の棒にうまく導かれ、それらしく歌えたと思う。本番の録音を聞き返してみて、いっそうそう思った。
残念なのは、メロディの間の手だとか影の旋律などなど、裏方役の楽器がよくコケてたこと。あとは、びおらーずの音が控えめすぎたこと。こんなんだったら無理して抑えず、いつものようにごうごう弾けば良かったなあと、録音を聞きながら歯噛みしている最中。
いえね、シューマンの交響曲はただでさえハーモニーが厚いので、うっかりすると主旋律を消してしまいかねず。それを避けるために、f(フォルテ)とあるところはmfの音量で弾いていたのだ。でも落としすぎた。もっと伸びやかに弾けば良かった。

次のラフマニノフ2番では思いっきり楽器を鳴らす予定。

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