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びおら弾きの微妙にズレた日々

本番前々夜

定期演奏会まであと二日。明日は最後のリハーサル。
本番終了まで怒涛の忙しさになるので、今のうちに曲に対する思い入れを書いておこうか。

今回のプログラムは個人的に懐メロ的ラインナップだったりする。3曲とも学生時代に縁があったもので。

まず序曲。
フンパーディンク「ヘンゼルとグレーテル」序曲。略してヘングレ。
欧米ではくるみ割り人形の演奏会ががクリスマスの定番だと聞くが、それと同じように、ファミリー向けオペラのヘングレもクリスマにはよく上演されるという。実に情景豊かな序曲で楽しい。ひとつのモチーフが曲全体を貫いているあたりはワーグナーの手法を思わせるけど、実際ワーグナーの助手だった。なんていうか健全な方のワーグナー?
学生最後の演奏会で弾いたのが最初の出会い。その時、同時に演奏したのがワーグナー「パルジファル」より「前奏曲」と「聖金曜日の音楽」。師匠と弟子の作品が並んでなかなか面白いプログラムだったと今になって思う。
しかし、当時は楽に弾けた鬼のような分散和音が今はなかなかつらい。年をとったもんだ。

次、交響曲その1。
ベートーヴェン 交響曲第8番。
この曲と初めて出会ったのは東海学生オーケストラ連盟の演奏会だったな。一緒に組んだ曲がハルサイこと、ストラヴィンスキー「春の祭典」で、まったく性格の違う取り合わせが面白かった。
最初からこの曲は大好きだった。コンパクトな構成の中に音を奏でることの喜ばしさがぎゅっとつめ込まれていて、弾く作業がそのまま音楽の喜びになるという凄さ。もうね、あのリズム感と和音の響きに身体が喜んでるのがわかるんですよ。
もっとも4楽章は今も昔もスピード感についてゆけません(きっぱり)。若い頃からどんくさかった。

最後、交響曲その2
シベリウス 交響曲第1番。
学生オーケストラに入ったひよっこたちは、たいてい秋の演奏会の序曲でデビューする。メイン曲にはとてもじゃないが乗れないので、練習室の外で先輩たちの音に耳を傾けることになる。
そのようにして、実際には弾いていないけれども耳虫になる程度にはよく聞いた曲がこのシベリウスの1番。1楽章の弦楽器の刻み、それに続く雄大なテーマは映画でも見ているようだったし、4楽章冒頭の悲劇的な運命を思わせる旋律と中間部に現れる、悲劇を癒やすかのような甘い旋律が素敵すぎてぼんやり聞き入っていた。
その時は、クラリネットがめちゃくちゃ上手い先輩がいて、冒頭のソロにはうっとりなったものだ。フルートも学生とは思えないレベルの先輩がいた。ファゴットも手堅く吹く先輩がいて……
まあ、要するに憧れの先輩方がずらりと並んでいたわけで。
まさか自分が弾くチャンスに巡り会えるとは思いもしなかった。

おまけ、アンコール。
一捻りある選曲だけども、もちろんコレは今のところ内緒。曲調は悪くないけれども、とてもアンコールとは思えないめんどくさい楽譜だこと……。

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