無事に演奏会終了。スリリングな場面とかいくつかの事故は毎度のようにあるが、なんとか乗り切り、これまたいつものように本番当日が最高のパフォーマンスになった模様。
今回のプログラムは
フンパーディング 「ヘンゼルとグレーテル」序曲
ベートーヴェン 「交響曲第8番」
シベリウス 「交響曲第1番」
ダブルシンフォニー+序曲というてんこ盛りメニュー。なかなか体力のいる組み合わせだけどそれぞれの曲の色合いが違うので、聞く分には飽きが来ないのでは、と思ったが実際はどうだったんだろう。
今回は楽譜に書かれた音楽を単なる音の羅列にするのではなく、広がりや感触のある音の流れとして再現するコツ、みたいなものを指揮者に教えていただいたと思う。
たとえばヘングレならドラマ性を、ベト8ならびっくり箱のような楽しさを、シベ1なら北欧の寒々として透明な空気感を表せたら成功かと。
そのためには曲ごとに最適な音の扱い方があるので、まずどういうふうに扱うべきか、という判断と次にそれを実行するテクニックが必要になる。
練習を重ねながら、曲は人間と同じでそれぞれに個性がある、というのを強く感じた。人付き合いを深めるには時間が必要なのと同じく、交響曲や序曲、その他もろもろの形式の曲を深く理解するにもある程度時間がかかる。
というのも、話は少し飛ぶけれど、演奏するあたって身体性はとても大事だということと関係してくるからで、いくら頭で曲を理解していても、身体にそれを染み込ませないと本番で十分な表現はできない。
楽譜を見て、弾いて感じて、もう一度楽譜を見なおしてまた弾いて感じて新発見を積み重ねる。この作業の繰り返しで少しずつ頭と身体で理解してゆく。そのためにはどうしても時間がかかるのだ。
だからなかなか練習時間の取れないアマチュアの場合、本番2週間前から本気を出す、では少々遅いのだね。もちろん早めから本気を出すにはモチベーションを上げる工夫が必要なのだけどね。PR
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