ついつい大仰なタイトルをつけてしまったけれど、実は伏見のヤマハで楽譜漁りをしたという話。ポイントは連れの存在を気にせず、1人で思う存分見られたということ。楽しくて時間のたつのが早い早い。
楽譜だけでなく、楽器売り場で小物をあれこれ見るのも楽しい。弦のストックがいるからと、いろろいなメーカーのを見たり、あるいは息子に専用のメトロノームを買ってやったほうがいいかもしれないと物色したり。中にはインテリアみたいにお洒落なメトロがあってびっくり。
物色していると、あちこちから楽器を試奏する音が聞こえてきて、その中にフォーレのシシリエンヌが混じっていて懐かしかった。二年くらい前に発表会で弾いた曲だ。ちなみに聞こえてきたのは本家のフルートの音。音の透徹さがびおらとは比べ物になりませんわ。
たまにはこういう空気を吸わないと、干からびちゃいます。
それで、本日の収穫はびおらの教則本。
これまで愛用していたのは、学生時代、クラブハウスのびおらの棚にあった教則本を全ページコピーして自家製本したもの。これがなかなかいい内容で、基本的な技術にひと通り触れてあるだけでなく、練習曲が簡単なものから難易度の高いものまである上に、どれも弾いて楽しい。
もちろん著作権的にはかなり問題があるので、社会人になってから同じものを買おうとした。ところがよくある話で探すと見つからない。それ以前に本の著者とタイトルがわからなかったのだ。コピーするときに表紙や中表紙を省いたのがいけなかった。というか、コピーを取った時点ですでに表紙がなかったり。_| ̄|○ 唯一の手がかりは出版社がCarl Fischerだということ。
それ以来ヤマハの楽譜売り場に行くたびに探していたのだが、ありそうでない。セヴシックとかカイザー、あるいは日本人の書いた超初心者向けの教則本はあるのに、探しているのと同じ内容の本はない。
それを今日やっと見つけたのだった。内容に多少の違いはあるが、基本的なスケールとか、ボウイング練習用の無窮動曲、指のトレーニング用の練習曲などは完全に同じ譜面だ。タイトルを見たら
"Sitt Practical Viola Method"(ジット 実用的ヴィオラ教本)とあった。値段はマジ?と目を疑いたくなったが、 20年間近くロハで使ってきたんだから、文句は言えまい。
さて、家に帰ってきて、よせばいいのに、本日の収穫品がネットではいくらで買えるのか検索してみた。やはり通販の方が送料を考えても2割以上安く買える(T_T) ただ、通販では中身を確かめられないからどのみち無理なのだが。
ついでに判明したのだが、Sittの教則本にはバージョンが二つあった。ひとつはPeters社の版、もうひとつがCarl fischer社の版。なるほど、出版社が違うから内容も微妙に違うのかと納得(ちなみに値段の比率は2対1/泣)。長年慣れ親しんだ後者の版は、練習のポイントの解説が多く、巻末の付録コーナーにはビオラのソロ用の楽譜がついていた。今日買った前者の版ではソロ譜面のおまけはなく、代わりにオーケストラ曲の有名どころが抜粋してあった。
それにしても、ネットの取り扱いが少ないのが残念。何かと重宝する教則本なのになぁ。
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COMMENT
すばらしい
でも思えば、自分も学生の頃はパート譜のみならず、スコアもコピーさせてもらって、それを製本して使っていたこともありました。
お金はないけど(今もそんなにはないけど)時間と体力はありましたからねぇ。
貴重な時間でした。
Re:いやいやお恥ずかしい
スコアもコピーしましたねぇ。シベ2の時など、高いスコアしか手に入らなかったので、みんなコピーしてましたね。現在はお手ごろ価格のが出ていますが。
>お金はないけど(今もそんなにはないけど)時間と体力はありましたからねぇ。
ほんと、ほんと。時間は工夫次第で何とかできますが体力(含む視力)は今じゃ難しいです。その代わり手抜きの技が上手くなったりして(笑)