オーケストラのビオラパートにはたいてい、〈逆椅子取りゲーム〉とでも言うべき風習が存在する。端的に言えば「トップ席の譲り合い」。他の弦パートにもないわけではないが、ビオラに顕著に見られる気がする。とにかく前に出たがらないびおら弾きの特徴の表れと思われる。
はい、祝祭管練習記「ラインの黄金」4月編その1です。
本日は正規のパートトップさんが病欠だったため、貧乏くじを引かされたびおら弾きが2名。うち1名がここに…… _| ̄|○
今日もトレーナーS先生による、第3幕と第4幕の合奏で、とにかくかみ合わせの難しい3幕をみっちり見ていただいた。
……が、びおらの出席率は地を這う低さで、私が息を切らして練習会場に滑り込んだときには、2名のみ。一番前にはポツンと空いたトップ席。選択の余地はない。
しかも今回もあまり練習出来てない。S先生にあちこち助けていただきながら、へんな汗かきながら、午前中はなんとか乗り切った。午後からはもう一人増えたので、その方にトップ席を
押し付けお願いして、自分は2番めの席でいつもの相方さんと同じプルートを組んで、ほっと一息つく。(その後もう一人増えて、ようやく生きた心地に)
後ろに座っていると何が楽かって、音の入りやボウイングなど、全部トップに合わせればよいので、自分で律儀にカウントする必要がないのだ。逆にその責任はトップ席、あるいはトッププルートのものになる。
なので、トップ席に座ると、とにかく正確にカウントして、正解の場所できちんと音を出さなくてはいけないというプレッシャーが重くのしかかってくる。2小節間の休みも20小節間の休みも、きちんとカウント。指揮者の棒を見ながら、まわりの音に耳を傾けながら1、2、3、4……。過去に人数不足の某オケでしばらくトップ席にいた後遺症か、今でも前に座ると脳内は自動的にカウント&指揮者の空気を読むモードに入ってしまうので、消耗すること半端ない。
午後からトップ席に座ってくれたKさんも、練習が終わる頃にはグッタリしていて、その気持はよく分かる。誰が何と言おうと、プレッシャーありますね……。これからはトップがお休みの時に前に行く人用に当番札をまわそうかと。まあ、これはあくまでも冗談で、前に座っても全然平気な人や、むしろ大喜びの人もいるのは知っている。
それに、きちんと数えるため、前の席に座っている時の方が、入り間違いやミスが少ないのも事実。なら、もっと積極的に前へ行けという話になるのだけども、なにぶん、昔のトラウマがですね……(以下略)
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