およそ四ヶ月ぶりに散歩に出た。2.5キロ離れた郵便局まで。
もう、あちこち桜だらけで、写真に撮るのもいやになるくらい堪能した。山の中にポツンとそびえる古い桜、川沿いに花を散らす桜並木、畑の端で大きく枝を広げ、匂いたつほど大量の花を咲かせる桜の大木。
さらに見るべき花は桜だけでなく、道端のタンポポ、ホトケノザ、オドリコソウ、なぜそこに生えているのか意味不明な野良スズランや、川原にポツンと一輪だけ咲いている野良チューリップ、さらに花の上で戯れる一対のシジミチョウ。スズメノテッポウが一面に生えた休耕田に至っては、裸足で走り回りたいレベルの理想的な草原に見えるし(実際は危険ですからね)、もし写真を撮り始めたらメモリがどけだけあっても足りないくらいだった。
ただ、メモリがどうこう言う以前に、写真の腕前がたいそうショボいので、何を撮っても一番伝えたい事が映らず、スマホにおさめるのはギブアップ。春は毎年来るものだし、メモリではなく五感に焼き付けておいたほうがお得な気がする。
などと物思いにふけりながら歩いているうちに、いつしかアスファルトの道を外れ、川沿いの、田んぼの畦道ともイヌの散歩道ともつかない草の道を歩いていたのだった。
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