びおら弾きの微妙にズレた日々

黄昏シーズンの始まり始まり

怒涛のジークフリート演奏会が終わっておよそ2ヶ月。一度は諦めたものの、救済措置のおかげで、無事に次のステージ、いやシーズンへと進むことができた。次に挑む相手は「神々の黄昏」、「リング」シリーズのラスボスですよ。レベルアップした英雄がラスボスと出会い、しかも最凶の敵と気づく間もなく倒されてしまう悲劇の物語ですよ。
実質的な演奏時間が4時間半に及ぶ「神々の黄昏」は、パート譜の量がとにかく膨大。びおらに限って言えば96ページ。一般的なシンフォニー――例えばブラームス4番なら16ページだし、比較的長めの第九だって20ページだ。ざっくり計算すると、通常のシンフォニーの4~5倍の量ということになる。

そんなわけで、譜読みをするのも大変で、最後まで通すには三回分の練習を要した。
ちなみに、今回9/28の練習は譜読みの三回目。2幕4場~ラストまでで、内容的には「英雄の死」から葬送行進曲を経て、ブリュンヒルデの語り、いわゆる「自己犠牲」、そして指輪がラインの乙女たちのもとへ戻るまで。いちばんドラマチックで物語のキモとなるシーンの連続だ。

実は、昨日の練習が今シーズンはじめての出席で、とりあえず全曲聴き通して内容は把握していたものの、準備万端というには程遠い状態での出席となってしまった。ほぼ初見(汗)
しかし、これまでの積み重ねで、モチーフの理解はもちろん、ある程度呼吸がわかっているのと、何より曲を把握している人たちに引っ張られる形で、迷子になる回数は予想よりかなり少なく最後まで進むことができた。さすがマイホームオケ。

弾き終わったときには呆然としていて、トレーナーのS先生が「この難曲をよく最後まで通しましたね」と褒めてくださったが、自分的には「ああ、ゴタゴタの末ついに指輪が帰るべきところに戻ったんだなあ」と、なんだか遠くから物語の完結を眺めている感じだった。
これから、少しずつ細部を詰めていって、音楽として完成させてゆく。ジークフリートも大変な曲だったけれども、黄昏は、ライトモチーフの扱いを始め、音楽的な複雑さが一段と増して、ほんと難しい……。弾ける気がしない箇所はたくさんあるし。

音楽も難しいが、物語的にも突っ込みたくなるポイントがたくさんあって、そちらの考察もじわじわ進めてみたい。例えば、ラインの乙女たちの「お父さん」て誰? とか、死にゆくジークフリートはハーケンにはめられたことに気づいていたのか、とかね。


練習後の大府あんぱん