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びおら弾きの微妙にズレた日々

「地球へ……」23話

いよいよクライマックス。赤茶色の地球の姿が痛かった……。おヤエさんの状況報告に、これはもはやフィクションではないのでは? と。(>_<)
それとは別に、いきなり哲学的問題が浮上してきて、キースの思考についていくのが大変だった。(さすが「完璧な」人間だ) 
まずは、冒頭付近で不意に胸をつけれるシーンが。グランドマザーに「真実」を見せられたキースが、疲れきって自室に戻り、「コーヒーを、マツカ」と無意識に呟いてしまうところ。彼に応えるのは、マツカの幻だけ。こういう演出って、喪失感が痛々しいほど浮き上がってくる。

フィシスとキースの対話も良かったな。原作のあの設定は生きていたんだ! だから、フィシスがキースを憎めないのはよくわかる。でも、ジョミーまでもがキースを憎めないでいるのは何でだろう。(トォニイは思いっきり嫌っているが)キースの素の心が見えたから? 

大詰めの局面、言い換えれば人類のピンチって時に、判断をグランドマザーから丸投げされて戸惑うキースが人間くさくてよかった。そう、迷うのが人間なのよ。
もっとも、元からそういうプログラムが組まれていたのだと思う。「完璧な人間」がマザーの想定どおり最高指導者の地位につき、ミュウとの決戦を迎えたならば、その時は人間の意志を尊重するというプログラム。それが何を意味するかキースなら感づいているはず。

地球への強烈な郷愁を受け付けたのはマザーの仕業だった。それなくしては、人類は宇宙へ飛び出したきり、戻ってこない可能性が高いから。てことは、ブルーがあんなに地球に恋焦がれたのも、つまりはマザーの罠にはまったということだったのだろうか。そう考えるとロマンもへったくれもないな。

ただし、マザーの意志はマザーを作り出した人々の意志でもあるということも考えにいれておかなくてはいけない。
キースが何度も繰り返していた「人類は愚かな生き物だから、SD体制によってコンピューターの導きのもとに生きていかなければならない。そうしなければ、人類は欲望のタガがはずれ、宇宙にとってのガン細胞になる」という言葉、これはSD体制を作り出した人々の考え方そのものなんだろう。それほど人類は絶望していたということだ。

じゃあ、ミュウの存在は何なのかというと、それは次回、最終話で明かされることになる。
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