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びおら弾きの微妙にズレた日々(再)

音楽・アート(たまにアニメ)に関わる由無し事を地層のように積み上げてきたブログです。

   

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「RD 潜脳調査室 ♯13」

もうひとつの海 (intermission)

折り返し地点にて、やっと波留爺の過去話登場。それだけに演出にものすごく力入ってる。BGMに矢沢栄吉まで登場させるなんて、反則技だ~と海に向かって叫んでもいいですか(笑) そうか、地上げ屋に家を追われたってことは、波留さんは電線音頭とか知っている世代なんだ、たぶん。

ミナモとの散歩中、あたかもアルバムをめくるように、波留の過去が現れては消えてゆく。波留少年、可愛かったなぁ。特にちょっとへたれ気味のあの笑顔! 
成長するにつれ、波留少年の体型や顔かたちが少しずつ大人びてゆく。その様子がすごく丁寧に描かれていた。波留真理という人間の輪郭や性格がこれではっきり掴めたな、という手応えがあった。

彼が海に居場所を見つける過程は、ジャック・マイヨールを主人公にした「グランブルー」の世界そっくり。和製ジャックと言われても仕方ないな。だいたい、彼がイルカと出会ったのが唐津の海(←本物のジャックが日本に来て初めて潜った海)というのだから、これはスタッフの確信犯。

ほろ苦い回想をぶちっと断ち切るのは、言うまでもなくミナモ。波留にとって彼女は思い出の海からの脱出口=水面であり、彼を現世につなぎ止めるもやい綱みたいなものだから。

ミナモの過去もちらりと登場。オーストラリアの平原でアボリジニの血を引く子どもたちと駆け回り、カンガルー狩りの手伝いまでしたとは。どうりで身体能力が高いわけだ。

波留とミナモは今後どんな風に変わってゆくのだろう。波留が義体化し、ミナモがダイバーを目指したら面白そうだけど、そんなことしたら、全然違う話になっちゃうぞ(笑)
でも、せめて波留が歩けるようになれば、と思う。この話の中で一番好きなシーンは、波留が昼寝中のミナモの顔に止まったハチを追い払おうと、必死で車椅子から立ち上がろうとするところなのだ。立ち上がろうとすることで、波留は自分の中で止まってしまった時間を動かそうとしている気がした。
結果、車椅子から転げ落ちてしまい、ハチは逃げるがミナモまで起こしてしまう。そのときに波留が見せるちょっと情けない笑顔がたまらない。ミナモはどうして彼が車椅子から落ちていたか理解できたかな。
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時間よ、動け。

  • by めりる
  • 2008/09/07(Sun)14:01
  • Edit
私も矢沢栄吉かよ~と苦笑しつつ見ました。ハルさんの時間はあの事故のままで止まっているのでしょうね。時計の針を再び動かすのがミナモちゃんで、タイトルにつながっていくわけですね。うーん、上手いなぁ。
回想シーン、丁寧に作られてましたよね。郷愁あふれる映像と音楽だけで見せてしまう手法にうならされました。子供時代に地上げに遭っているということは、この時代はそう遠くない未来の設定のようですね。現代はここまで電脳化は進まなかったわけですが。

ミナモちゃんのお祖母さんの意外な?過去が明らかになりましたが、久島氏も交えて、三人の甘酸っぱい青春時代をのぞいてみたくなりました。
・・・そして、ここで前回の「ラブ・レター」とつながるではないですか!ネタバレになるので避けますが、あの手紙を書いたのは彼で、宛先は彼女ですよね。
スタッフにやられた感いっぱいです。世間は狭いというより、ミナモちゃんがアルバイトにやってきたこと自体が物語の伏線かと深読みしてしまいます。というか、ちゃんと考えてシリーズ作ってるのねーと妙にしみじみしたり。いや某サイボーグアニメのことじゃな・・・げふん!

>へたれ気味のあの笑顔!
いいですよねぇ。対する久島氏の、「ニヤリ」もどこかのドイツ人を彷彿とさせます。(*^^*) 二人の性格がよく出てますね。

>唐津
そうだったのですか!うっかり聞きのがしていました。見返したら確かに、唐津城がちゃんと描かれてる!ここは地元の隣くらいの近場なのです。ちなみに海の幸も美味しいし、宝くじが当たると評判の島もあります。いつか宝くじを奉納するのが夢♪
私も「グランブルー」見るべきでしょうか。ジャックがなぜ唐津を選んだのか、気になります。勝手に沖縄あたりをイメージしていました。

>電線音頭
もちろん知ってますとも♪ さすがにコタツに飛び乗って踊りはしませんでしたが・・・親に行儀悪い!と怒られたから。でも番組自体は禁止にはなりませんでした。

Re:たとえ美しくなくても

  • by O-bake
  • 2008/09/08 00:36
波留さんは、意外と私たちの年代に近いのですよ。というのも、RDの時代設定は2061年となっていて、この時波留さんは81才という設定です。逆算すると1980年生まれですね。一方、グランブルーの公開が1988年なので、中高生でこの映画に出会うのは充分あり得る話です。
グランブルーやジャック・マイヨールについては、ネットで調べるだけでもずい分資料が出てきます。彼は唐津の海の美しさにとても心惹かれたようです。もちろんそこでもイルカに出会っていたと思います。あのあたり、イルカが多くて一時は漁業問題にまでなりましたものね。唐津が近いなんて羨ましいです~。

この回でああそうかと、種明かしされたことはいろいろありますが、
>ミナモちゃんがアルバイトにやってきたこと自体が物語の伏線
これは、いかにも久島が仕組んだっぽいですね。あからさまにそうとは出てきませんが。
本当にこのシリーズは安心して見られます。短編連作風でも、ちゃんと1本線が通っているのがわかりますから。あのイシオ氏の犬のエピソードも今後つながってくるはずです。ただし、伏線のそのまた伏線ぐらいのつながりかな(苦笑)。

案外、老後は人工島みたいなところで過ごせるかもしれませんよ(笑)

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