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びおら弾きの微妙にズレた日々

カリブの海賊ども その3

勢いに乗って映画館へ足を運び、「パイレーツ・オブ・カリビアン ワールドエンド」を見てきた。いやあ、見に行って良かった。最高に面白かった。文字通り波乱万丈の末、何もかも円満解決ですっきりした。

以下の記事は、クリティカルなネタばれは含まないものの、多少は内容をばらすことになるので、これから見ようと思っている人は要注意。
まずはリンゴ船長こと、キャプテン・パルボッサがカッコいい。オトコマエ度は1作目の5割増。性格の悪さはそのままに、でもレディには優しく、船の上ではリーダーシップ抜群。

今回の悪役、ベケット卿はどこまで行っても悪いヤツだった。彼が海賊でなく東インド会社の手先になったからだろう。タコ船長の心臓を手に入れた彼は、フライング・ダッチマンの指揮権を握り、なんと海賊狩りをさせるのだ。
2作目でワイルドな魅力を発揮してくれたノリントンは、心臓を持ち帰ったために提督復帰。またまたつまらない男に逆戻りしたかと思ったら、最期にいいところを見せてくれた。

2作目のラストから宙ぶらりんだった白鳥嬢と鍛治屋青年の関係は、3作目の途中までは、やはりぎくしゃくしている。この恋、完全にお嬢さんがリーダーシップを握ってる。タコ船長の例といい、男というのは、思うようにならない女性ほど熱を上げるのか。
それぞれに秘密を抱えながら、そして時には別れ別れになりつつも再びいっしょになって、二人が最終的にゴールインするはお約束。だってエンタだもん。
忘れられないのが、海賊たちを鼓舞するお嬢さんをうっとり眺める鍛治屋の顔。もっとも、3作目になると鍛治屋、現海賊って感じなんだけど。お嬢さんだって総督令嬢、現海賊。(笑) 最後の決戦時、二人がタッグを組んで敵を切り倒すシーンは壮観。

スズメ船長は健在。死してなお、あの調子。言い換えれば、一度死んでタコ船長に魂を囚われた状態になっても彼らしさはまったく変わらない。むしろ拍車がかかってる?
死後の世界でシュールな世界を演出してみせるスズメ船長のセンスは拍手もの。ほんと、映画館でなければ笑い転げていた。
もちろん彼は、パルボッサ船長以下、いつものメンバーによって救い出される。そうしないと、物語が進まないから。(苦笑)

面白かったのが、海賊会議。海賊が集まって(だいたい集めること自体困難なのだ)まともに話し合いがすすむと考える方がおかしい。そもそも、海賊というのは、自分の利益を守り増やすことが最優先事項。そのためには裏切りも卑怯な手段も平気で使う。そんな場で主導権を握るのはよほど力のある者か、悪巧みに長けた者。スズメ船長の場合はまさに後者。

この映画、主要キャラクターが腹に一物抱えているメンツばかりなので、裏切りや裏をかく展開がどんどん鎖のようにつながって話が進む。もう誰を信じたらいいのか、観客もすっかりわけがわからない。そこがまた魅力のひとつではあるが、これを素直に楽しめるかどうかで、この映画の好き嫌いが別れそうな気がする。
というのは、言葉による取引や上げ足取り、屁理屈とも思えるこじつけに対して、欧米人は日本人ほどにはマイナスイメージを持っていないと思われるからだ。
「口が上手い」という表現は日本人にとって「信用できないやつ=良くないやつ」というイメージが先行するが、欧米では、それも対人スキルの一つだとみなされている。
スズメ船長はやることなすこと行き当たりばったりで、いい加減なことばかり口にしているようだけど、実はかなり計算高い。(たとえそれが無意識のなせるわざにしても/笑) もちろん剣や射撃の腕前だって一流だけど、スズメ船長は、物理的な力でねじふせるのは最後の手段にしているから、そこが世界中でファンを増やす理由かもしれない。

本当はもっと言いたいことがいっぱいあるのだけど、あまり内容をばらすのもアレなので、残りはDVDが発売されたころにでも。




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