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びおら弾きの微妙にズレた日々

今週のブラックジャック(Karte:57)

第57話 ピノコのお受験日記

ピノコがいじらしい話です。
前半の雰囲気から、ドタバタで終わるのかなーと思っていたら、意外に深い問題にぶちあたりました。
「普通の身体じゃないピノコは普通の生活が送れるのか。あるいは、普通の生活を要求できるのか」

実際、ピノコみたいな生い立ちの人間はいないにしても、諸般の事情で、いわゆる「普通の身体じゃない」人は少なからずいます。そういう人たちは、どこまで「普通の生活」が望めるのか,そんなことを考え始めたらドツボにはまりました。


いやね、子どものころの自分と少し重なるんですよ。
例えば、心臓に欠陥があるので、運動系の部活に入れない。持久走をすればどうしたって最後から×番目になる。鬼ごっこをすると鬼ばっかり。(もちろん鬼から抜け出そうと、知恵はしぼりましたとも)もちろん、走れるだけマシなのは充分わかっていましたが、その頃から自分の「普通」と他人の「普通」は違うと肌身で感じていました。その一方で、運動部で活躍している友達なんか見ると、まるで彼女が手の届かない世界にいるような気がしたり。

だから、ピノコが女子高生に憧れる気持ちの底にはきっと複雑なものが流れているんだろうなと、妄想してしまいました。
同時に、写楽兄弟が「ピノコちゃんだって普通の生活をしていいはずだ」というくだりは、なんか健常者の驕りみたいなものを感じたりして。彼らは自分の生活をスタンダードにして物を考えているから、ハンディを持った人を見る時に、どうしても視線が上から下へと見下ろす形になるんですよ。
たぶん、BJもこの、善意に隠れた見下す視線を感じていたのではないかなーと思います。というか、感じていたことを希望します。その一方で、ピノコが普通の女の子の生活に憧れる気持ちもよくわかっていたんでしょう。だからこそ、あの法外な受験料。

アニメでは、ピノコが月に一回、1時間だけの授業で満足するという終わり方になっていました。幸せの形は人それぞれってことですね。
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