あちこちで忘れ難い風景に出会った。例えば
とか
とか。
左は風力発電のための巨大風車の列。右はイギリスにありそうな緑の絨毯&断崖絶壁の組み合わせの霧多布岬。
予想はしていたけれど、北海道は気候が違った。気温が10度は違う。道東~道北をまわったけれど、どこへ行っても8月の下旬というのに、最高気温は18~19度、最低気温は12度前後。東海地方なら10月下旬にあたる。
当然半そででは寒いわけで、用意していった長そでトレーナーやパーカーがどれだけありがたかったか。さらにウインドブレーカーも必需品。というのは、とにかく風が猛烈に強い!
どれほどかというと、海沿いの潅木の枝が内陸側へなびいた形で生育しているほど。カラスは飛ぶのより歩くのが上手? さらにもう一つ、風力発電用の巨大風車があちこちに見受けられたこと。明らかに海から絶えず吹き付ける強風を利用しているわけだ。
道東地方では、この海からの風に乗って海霧が陸の上にやってくる。霧は太陽の光を遮ってしまうから、日照時間と温度不足で稲作はできない。というか、畑らしい畑をほとんど見かけなかった。釧路~根室~網走にかけて、海岸沿いの土地で見かけたのは、巨大な湿原と放牧地と漁港。たまに集落や町。あたかも日本を飛び出してアラスカあたりを走っているようだった。
それが面白いことに、稚内から少し下って名寄のあたりから日本らしい風景が戻ってくる。そのカギが何かと言うと、水田だった。それまで牧場や原野ばかりだった風景に田んぼが入るようになると、異国の世界は、とたんに「日本の田舎」に変身してしまう。
植生から考えても、北海道は亜寒帯だから温帯である本州と違うのね。育つ植物が違うということは食生活を始めとして、ライフスタイルが違ってくる。すると当然文化そのものが違ってくるわけ。そういう意味で北海道は異国、もっとはっきり言えば亜寒帯の土地に温帯生まれの文化を持ち込んだのだから、植民地に近いなと感じた。
これは「氷雪の門」から稚内市街を見下ろした風景。あの海の向こうはもう樺太、ロシア領。よく晴れた日にはその姿もちゃんと見える。
稚内市内の標識は、英語ではなくロシア語が併記されているし「不法就労をなくしましょう」という看板も見かける。それだけロシア人が頻繁に入国しているということらしい。
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COMMENT
すでに日本じゃない?-北海道旅行記4
お盆を過ぎると一気に寒くなりますねー、たぶん7月末が一番暑く、その時期の花火大会ですら長袖が必要だったりします。
日本じゃない=外国ってな事を、よく言われます。
北海道の人は、本州のことを「内地」と言いますが、じゃあその反対語は外地=外国??
今でこそ農業試験場の研究・改良が実って、美味しいお米がとれるようになりましたが、昔は北海道の米は…(以下省略
ちなみに小樽もロシア語だらけでしたね(港からロシアに船が出ているし)、大学もロシア語学科が多かったかな(最近は高校でもロシア語教えているらしいです/驚)。
異国というのは認めます(笑)
若い頃は、あの吹雪の中、歯を食いしばって泣きながらでも小中学校へ通ったかどうかで人間を区別しようとしていた時期がありました。若かったなぁ…、内地の人とは違う!という意識は強かったと思います。。。
先祖は、本州に居られなくて(?)泣く泣く北海道へ渡ったかもしれないのに。。。
北海道から観光を取り除くと、結構悲しい歴史だったりします。美瑛の丘も旭山動物園も流行は最近のモノですし。。。
あ、人様の領地で長々と申し訳ありません、この辺で失礼します、お邪魔しました
Re:すでに日本じゃない?-北海道旅行記4
どうぞどうぞ、遠慮なく書き込んでください。
あちらは7月後半が暑さのピークで、それでも長そでが必要だとは。夏=快適な季節なんですね。
>日本じゃない=外国ってな事を、よく言われます。
やはりそうでしょうね。外国に近いということもあるし(高校でのロシア語学習は必要に迫られて?)、そもそも生活様式が本州と同じでは暮らしてゆけないのではないでしょうか。
道東をまわりながら、どうして「内地」の人間がこんな厳しい場所にまで住み着こうとしたのか不思議に思ってました。
>先祖は、本州に居られなくて(?)泣く泣く北海道へ渡ったかもしれないのに。。。
フロンティア精神に溢れた人もいたかもしれませんが、確かにそういう事情もありますよねぇ。人生に行き詰まって新天地でやり直すしかない、みたいな。
>北海道から観光を取り除くと、結構悲しい歴史だったりします。美瑛の丘も旭山動物園も流行は最近のモノですし。。。
それは感覚としてわかりました。開拓するにはどれだけの労力や犠牲が必要だったのか、想像もつきません。未だに手付かずの原野があちこちに残っているぐらいですから。ただ、富良野にしても旭山にしても、観光資源を見事に生かしてますよね。その知恵と逞しさは素晴らしいと思ってます。
沖縄も歴史からすると「異国」と言っていい土地なんですが、気候が温暖なせいかあまり殺伐とした気分にはならなかったです。やっぱり北海道って日本の中では特別な土地なんですよ。だからこそ多勢の人が心ひかれるんだと思います。