丹後の旅の翌日、ダンナの休暇がまだ1日残っていたので、今度は山の散歩。家に帰ってきたのはいいが、最高気温36度? の世界。大量の洗濯物を干し終えると同時に、暑さから逃れるために、とにかく涼しい場所へと車を走らせた。
「暑いね~」「涼しいところへ行こうよ」「昼は何食べたい?」「蕎麦」「じゃ、山の中だな」
という会話がもとで、家族4人はダンナの愛車、「真っ赤なオープンカー」ことvivioに乗り、ひたすら東へ、三河の山奥へと走った。エアコンはつけない。軽なので、4人乗せた状態でエアコンをかけると、加速も燃費も悪くなる。窓は全開、リアウィンドも下ろし、ひたすら自然の風(時に排気ガス)にあたりながら山道を走る。天井は日除けの役割があるので、はずさない。
しかし、多少の山奥では涼しくない。12時ごろ、足助町(香嵐渓という紅葉の名所があるところ)を通ったら、気温37度。まいった。そこからさらに山をいくつか越え、トンネルをくぐりぬけ、設楽(したら)というところまで走る。ブッポウソウで有名な鳳来寺が近くにあるところ。ここまで来て35度ぐらいか。
三河の山中には、点々と集落があって、それらをつなぐように道が伸びている。だから、ひとつの集落を逃すと、次が現れるまで店も食堂もない。1時を過ぎていいかげん、食事にしようよというころ、具合よく土産物店兼食堂を見つけた。食券を購入してメニューを注文するような店だったが、一応ざるそばがメニューにあったし、とにかく空腹だったので、ここに決める。
ところが、これがまた時間がかかるんだな。厨房にはおばさん二人しかいない。注文を受けるのも、出来たメニューを届けにいくのも、もちろん作るのも二人のおばさんたち。しかもお客は少なくない。食器を下げるヒマもないぐらい忙しそうで、30分以上待った気がする。
待つだけならあまり気にしないんだけど、運悪く、おばさんが倉庫から「冷凍そば」のダンボール箱を抱えて厨房へと走る姿を目撃してしまい、ちょっとげんなり。本物の蕎麦が食べたいなら、北上して信州の地へ行くべきだった。
ただ、息子が頼んだ五平餅は甘くておいしい味噌がついていた。ひどく大きくて、長さ20センチはあった。くしも入れると30センチ? 三河地方は、五平餅が特産。
お腹が満たされたので、落ち着いてドライブの続き。再びうねる山道、細い山道(すれ違いができないほど!)を走り、向かう先は愛知県最高峰の茶臼山。
県内唯一のスキー場があるところであり、長野県との境にもなっている。その一帯は高原になっていて、標高は1100メートルぐらい。
ここまで来れば、さわやか。トンネルを潜り抜けるときなど、肌寒いほど。この時期、茶臼山高原では、ゲレンデを利用してマウンテンバイクやマウンテンボードで遊べるようになっていた。また、リフトを使って山登りもできるらしい。悪くない遊び場だが、なにしろ市街地からは遠い。盆休み開始と重なる週末だというのに、閑古鳥が鳴いていた。景色も空気もいいところなんだけどねぇ。
帰りは有料の茶臼山高原道路を走る。これが最高に気持ちよかった。眺めがいいのと、空気がひんやりと爽やかなこと。狭いけど、オープンカーでよかった。
だんだん下界に近づいてきて、標高が下がるごとに、気温が上がる。窓を開け放っていると、空気の変化が手に取るようにわかる。気温だけでなく、湿度、におい、日ざしの強さ。乗っているのは四輪だけど、風に当たる感覚は二輪の時に近い。
そのせいだろうか、あるトンネルを通り抜ける時だけは、ダンナ、窓をすべて閉め、エアコンをまわした。対向車にダンプが多かっただけではないと思う。そのトンネル、ロードマップには「地元で有名な心霊スポット」とあるのよ。(>_<)
少しは涼しさのおすそ分けができましたか?
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