今年の春、愛知県陶磁資料館が、親子向けの焼き物企画「野焼きをしよう!」で参加者を募集していた。
偶然そのチラシを見た娘が「野焼きの合間に手作りピザも焼きます」のフレーズにひかれ、やってみたいというので、申し込んでみた。先着30組限定につき、間に合うかどうか微妙なところだったが、何とかすべり込んだようで、2週間ぐらいしたら参加者証が送られてきた。
その第一回目開催日は、6月24日。のだめ演奏会で燃え尽きた翌日だ。ま、主役は娘だし、親は付き添っていればオッケー♪と思っていたが……。
この日の予定は、粘土を自分たちで採取し、それを使って作品を作ることになっている。作品は自宅で1ヶ月以上かけて乾かし、8月上旬に手作りの窯で野焼きする。
しかし、朝から雨。いかにも梅雨らしく強弱をつけながらも、しとしとだらだらと降る。送られてきた資料によれば、小雨なら採取場所の見学、大雨なら前もってスタッフが用意した粘土を使用するとのこと。
いったいどっちに転ぶのか首をかしげつつ、いちおう雨カッパとレインシューズ、それに移植ごてを用意して会場に行ったなら。なんと、雨の中、山の中に入って粘土を採取した。もちろん、山といっても資料館の敷地内だし、遊歩道から少しはずれただけの場所なので、そんなにワイルドではない。
昼食後は粘土で作品作り。親と子は別々のテーブルにつき、それぞれ好きなものを作る。ただし、大人グループには課題があって、「夏休みの記憶」をテーマに何か作れと。
夏休みの記憶ねぇ……。自分の場合は、父が自営業だったこともあり、家族で海や山に行ったのはそれぞれ1回ずつ? いや、海は2回だったかな? という程度。その代わり、毎日友だちを誘っては近所で遊びまわった。
ということで、夏といえば麦藁帽子、真っ黒に焼けて皮がむけた腕、市営プールの帰りに必ず買ったわらびもち、7月は新品だったのに9月にはよれよれになっているビーチサンダルなのだった。
作品にしたのは、麦藁帽子とビーチサンダル。よれっとした雰囲気を残したまま焼きあがるといいのだけど。
まわりの人たちは何作ってたかなぁ。恐竜や海の生き物を作っていたり、パノラマ風の景色を作っていたり、中には植木ばちを作っていたひとも! 概して男性の方が細かくて丁寧な仕事をしていたような気がする。
娘は壷を2種類作っていた。ひとつは弥生式土器のようなつぼ、もうひとつにはモアイみたいな顔がついていた。一般的な可愛らしさと縁がないのは親子揃って同じらしい。
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