さっきまで弁当箱を三人分洗っていた。ダンナのと、娘のと、息子の分。
息子は中学生なので、普段は給食だけども今日はまる一日陶芸体験だったので、遠足と同じで弁当が必要だった。
洗いものは慣れているとはいえ、結構ハードだ。
この二ヶ月、仕事と家と家族と犬の世話(時々ピアノ)で明け暮れる生活を送っていて、書き物も読書もオーケストラの練習もしていない。しかも、それがストレスではなく、むしろ精神的にひどく落ち着いていられるようになった。
締切や本番に追われない生活っていいなぁ。
ということだけでなく、これまで時間に追われて取りこぼしてきたものがたくさんあったんだと身に染みて思う。その気になれば精神的に豊かな日常を送れていたのに、と。
それから、自分の稼ぎがあるっていいなぁと、これは額面通りそう思う。今まで自分の趣味にお金を使うことに対して罪悪感みたいなものを感じていたが、自分が稼いだ分から出すなら大手を振って出せる。
欲しかったけど高くて手が出なかったCDや本が買えるのはもちろん、母の日のプレゼントだって奮発できるし、名古屋市内まで美術展やコンサートにでかけるのだって時間さえあれば自由だし。
金銭的な自由がこれほどまでに重要だったとは気がつかなかった。
そして、今の生活はなかなか楽しい。
だから、このごろ良く思う。
自分にとって、物語を書くことはそんなに大切なことなのか? と。
オーケストラの中でキリキリしながら練習に励むばかりが音を楽しむ道ではないように、公募に送り出すだけが物語を紡ぐ道じゃないし、書かなくてもまっとうに生きて行けるのなら、書かずにはいられない圧倒的な何かを持たないのなら、無理して書かなくてもいいじゃないかと、思えてくるのだ。
それと同時進行で、物語本が読めなくなってしまった。読もうとすると胸のあたりが苦しくなってくる。ツイッターもTLを追っていると気分が悪くなることがある。今受け付けるのは、ニュース記事とドキュメンタリー、ノンフィクションなど。
ちなみにウサギが寂しくなると死んでしまう(?)のと同じで、O-bakeから音楽を抜いたら、それはただの屍になってしまうだろう。いや、オバケだから最初から屍だけど。
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COMMENT
No Title
表現しなくていいのなら、
それに越したことはないと思います。
よい表現に触れると、
人はそれを自分でもやりたくなるもので、
それが自分の琴線に触れたものだったりすると、
なおさらやらなくてはいけない気になってしまう。
テーマとか、そういうのはいらなくて、
道端で歌う人が、楽しく歌っているように、
書きたいとは思いますけどね。
それが一番、やっていて楽しいことだから、します。
苦しみも含めて楽しいなら、やりつづけていくと思います。
日常に幸せを見つけたら、
それはとてもとても大事なことですよ。
Re:No Title
気持ちそのものが時間とともにゆらぐので、余計にむずかしいです。
>日常に幸せを見つけたら、 それはとてもとても大事なことですよ。
ありがとうございます。
若い頃からずっと「日常の幸せに浸っていてはいけない」という脅迫概念のようなものにとりつかれていたのですが、最近、その観念がぽろりと落ちて楽になりました。
No Title
書かずにはいられない圧倒的な何か>これは非常によくわかります、近年ちょっとした公募で3つ賞(全て違うジャンル)を取った家人がこの春からアルバイトを始め、「書かずにはいられない圧倒的な何か」を熟成中です。
もう残りの人生は少ないけれど、年単位の時間をかけて書かずには逝けないモノを書こうとしている気配、私はそれを応援するだけの人ですが(笑)
O-bakeさんはまだお若いので難しいところですが、O-bakeさんの迷いやどんな選択にもエールを送ります♪
Re:No Title
お返事はできる範囲でどうにかしていますので、大丈夫ですよ。どうしたわけか、その昔、HPの公開が盛んだった頃、くるりんさんが初めて友だち申請、じゃなかった、リンクの申請をしてくださった時のことを思い出しました。勢いで拙宅の日記をすべて読破されたというありがたいご報告つきのあれです。
あの頃は、本当に書くのが苦しくても楽しかったんですよ。
それより、ご主人が(こう表記すると違和感ありありなのですが……)入賞されたとのこと、おめでとうございました。アルバイトでなおかつ「熟成中」ですか? ひどく興味をそそられるお話ですが、それは違う場所でぜひ聞かせてくださいませ。私も応援したいです。
結局ものごとはなるようにしかならないので、今は自分で自分の動きを静かに観察しようと思っています。
No Title
Vnを弾くのをやめてしまったら、どんなに楽チンだろう、って。
きっと精神的にも肉体的にも開放されるんだろうなぁと。
でも、絶対弾きたくなっちゃうんだろうな・・・
O-bakeさんも多分そのうちまた書きたくてうずうずしてくると思いますよ。多分.
Re:No Title
離れると弾きたくなります。それはもう十分わかっているので、オケを休んでいる今はピアノをやっているわけです。
その一方で、書くことはどうなんだろうかと疑問を持つことがあります。書かないと寂しくて死んでしまうくらいの情熱を注げる対象なんだろうかとこれまで何度か自問してきたんです。まだ決定的な答えは出ていませんし、たとえ、ゆるゆると何かを書きつむぐ時がきたとしても、もう公募に出すためには書かない予感がしてます。
No Title
私もさすがにこの頃、自分のサイトの行く末について考えてしまいます。なんらかの形で接点は持っていたいと思うんですけどねぇ。どのみちネット無しではもう成立しない生活にどっぷりつかっています。
Re:No Title
当時は、短期決戦のつもりで突っ走っていたのですが、予想外に(それとも予想が甘かったのか?)長い戦いになってしまって、最近はすっかりぐだぐだになっております。
>ここらでちょっと休憩しても全然大丈夫かと。
ありがとうございます。いったん休憩すると永久に休憩になってしまいそうで怖いのですが、やはり一息ついて足元やら身の回りをじっくり眺めることも大切なのでしょうね。
今、ネット巡回を控えて思うのは、ネットの情報にさらされすぎは良くないなということ。同時にネットを完全に断ちきるのも、今の社会の流れからすると、現実的ではないということ。
たぶんね、その時々の状況に最も合った利用形態があって、いろんなツールを取り入れながら、柔軟に対応してゆくのが良いのではないか思うのですよ。
ということで、こんな場所でカミングアウトするのもなんですが、そろそろツイッターには見切りを付けて、フェイスブックに重心を移してみようかなどと考えております。でもまだ考えるだけですから。