「お犬様が来た!」第2シーズンの3話目です。
現在、外は春の嵐。お犬様は外にいるのを嫌がり、今は玄関のかたすみですやすやと眠っている。部屋の中には絶対に入れてもらえない。
普通、ポメラニアンといえば部屋の一角にしつらえた犬用ケージの中にいるものだし、この犬だって最初の飼い主のところにいたときは部屋飼いだったのだ。どうしてこうなった?
この犬、結構波乱のある
人犬生を送っていて、スタートはペットショップ→Aさん宅(普通に部屋飼い。夜は人間といっしょに布団で寝て、エサは人の手からもらっていたという)→老後のこと(自分が病気で倒れたら犬の面倒を見る人がいない)が心配になったAさんが保健所へ連れて行こうとする→Bさんがそれを知って自宅に引き取る(外飼い生活の始まり)→Bさん宅が焼けてしまう→一時避難所としてC宅←イマココ。
住処や飼い主を転々としている割りには人懐っこくて肝のすわったいい犬なのだが、困ったのが前にも書いたとおり、トイレ。天気が悪かったりして玄関に入れると、「シート? それ何?」て顔して、自分で勝手にトイレを決めてそこでする。仕方がないので、そこにシートを置くと何とかキャッチに成功するという、完全に犬にアドバンテージを取られている状態。さらに、犬は気に入らないことがあると、その原因となった人の履き物を狙ってひっかける。そのスキルは回を重ねるごとに上がり、今や床にはほとんどこぼさず、全量が履き物の中。この犬にどうやってトイレのしつけをしろと(>_<) (大きな声では言えないが、子どものたちのおむつ外しだって非常に苦労したのに)
また、庭先のテラスにつないでおくと、その付近がかなり臭う。玄関と同じで定位置に尿をひっかけるのでそこに犬用シーツを敷いてやれば大部分は受け止められるのだが、最近はわざとはずすこともあったりして、そのたびに水で洗い流すものの、やっぱり臭い……。
それにちょっと人恋しくなるとすぐに吠えて呼ぶので、その相手をするのも大変。家族中犬に振り回される。
それで、業を煮やした家人は、とうとう庭の一部を柵で仕切り、その中を犬が自由に歩き回れるようにした。テラスから地面に下りる階段も作ってやった。すると犬のストレスは激減。昼間の暑い時間は、よく茂ったハーブの影で昼寝をし、涼しくなったら犬小屋にもどってそこで寝る。尿をひっかける場所は分散したし、気になる場所には臭い消しの砂をまいたのでだいぶ臭さはとれた。フンだけはまめに拾って処分しなくてはならないが。そして、エサや水が無いとき、散歩に出たいとき、あるいは朝食の残り物が欲しいとき(え?)などは、相変わらずワウワウよく吠える。ただし、見慣れない人物が庭から見えたときにも吠えるので(この時は激しさが違うのですぐにわかる)番犬として役に立ちそうだ。
4月の後半になって、犬もうちの家族もようやく、互いの存在に慣れてきた感じがする。
つづく(と思う)
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