年末もギリギリまで押し迫り、一年のまとめの時期がやってきた。落ち着いてパソコンの前に座る時間が取れないどころか、落ち着いて座るとすぐに寝落ちしてしまうという日々だけども、激動の一年だったし、まとめくらいはしておきたい。
実は、昨年は年末のまとめをする時間が取れず、年明け最初の記事で豊富とまとめをいっしょにやっている。そのころすでに落ち着かない日々の真っ只中だったわけだ。その後どうなったかというと……。
春を境に、家の中がガラリと変わった。
東京に就職先を決めた娘は無事に住むところを確保し、適度に羽を広げて東京暮らしを楽しんでいるようだ(怒涛の家探しだったし、引っ越しも祖母をまきこんで大騒ぎ)。
自分はジョブチェンジをして、残業付きのフルタイム勤務に就き(人生二度目の就職活動でまさかの大物を釣り上げた)、ダンナ氏が家で仕事をするようになり(要はストレスで病に倒れた)、成り行きで家事も担当するようになった。主婦と主夫が見事に入れ替わった。
入れ替わってみると、主婦の仕事の偉大さが身にしみる。クタクタに疲れて帰ってきたところに、温かいご飯ができていて、洗濯物が取り込まれていて、お風呂もわいているなんて、最高以外の何物でもない。いやぁ、自分はかつてこんなスゴいことをしていたのか。ていうか、以前は、オケの練習で6時過ぎにクタクタに疲れて帰ってきても、食事の支度ができているどころか、台所は洗い物の山、洗濯物はベランダで冷え切っている、ようやっとご飯ができたかと思えば「風呂はまだ?」なんて言われてたからなあ。
閑話休題。
フルタイムで仕事とはいえ、家事の8割をダンナ氏に預けるようになって、自分の時間がちゃんととれているかというと、なかなか微妙なところで。時間はあるのに、ストレス解消にためにツイッターのTLを延々眺めたり、某熱帯雨林で衝動買いをしてしまったり。自分を制するのはなかなか難しい。
そんなわけで、オーケストラ活動は、どうにかこうにか「ジークフリート」に乗っただけ。仕事がサービス業なので、おいそれとは土日が休めず、これが限界だった。
また、同じ理由でコンサートは平日開催のものしか行けず、美味しいコンサートをいくつ逃したことか。しかし、逃した魚を数えてもしょうがない。
逆に、平日なら時間が取りやすいので、展覧会や映画にはよく足を運んだ。特に映画。近所の映画館は月曜日がオトクな日なので、これはさんざん活用させてもらった。また、皿洗いタイムには流しの前にタブレットを持ち込み、動画サービスでアニメ三昧(特に銀英伝は新旧比べながら見ることができて面白かった)。
そして、なんだかんだといってもお金の力は強い。稼ぎがあるのをいいこと幸いに、ここ数年ハマっているアーティストのコンサートを見るため東京まで遠征し、娘を巻き込んで一日遊ぶ。これは、今年のハイライトのひとつ。
読書はどうだったかというと、本腰を入れて物語を読む余裕がなく、割合としては実用書が圧倒的に多くなった。職場で割り振られた役割が本来自分の苦手な分野なので、アンチョコ的に役立ちそうな本を探した結果だ。仕事を覚えるには実践も大事だけども役立ちそうな知識は取り込んでおいて損はない。でも、そろそろ上質な物語世界にどっぷり浸かってみたいなぁ。
全体的にジェットコースターに乗っているかのような一年で、ホントによく振り落とされずにここまで来たとしか言いようがないが、実は、星占い的には蠍座に木星が入っており、一般的には「幸運期」と呼ばれる時期だったらしい。
幸運期? え? え? 幸運とは……?
ここで、Twitterで人気の星占師、石井ゆかりさんの素晴らしい解釈を見てみよう。木星がもたらすのは「幸運」というより「耕運」(運を耕す=幸運の種まきをすること)だという。幸運を呼び込むためには労力を惜しむな、という時期であるらしい。であるならば、今後の実りを期待してもいい……のだろうか。
人もうらやむような輝かしい変化も、それが新しいことである限り、リアルタイムでは「つらい」部分をたくさん含んでいるのです。
でも、人生全体から俯瞰してみると、これらはすべて「幸運のはじまり」です。不安や恐怖を乗り越えて、新しい世界を歩んでいった先で、私たちは「あの時新しい扉を開けたのは、正解だった」と感じます。
石井ゆかり『3年の星占い 蠍座 2018-2020年』より
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