皐月5月が終わる頃になって、つぎつぎと緊急事態宣言が解除されてゆく。手始めに15日からは、もともと感染者の少ない地方と感染者の増加が止まりつつある都市圏（ここに愛知も含まれる）が解除となった。さらに一週間たってから関西3府県が解除の見通し。首都圏も感染の勢いが落ちたので近いうちに解除されるはずだ。（こうして記事を書いているうちにも事態は進み、残されていた地域も晴れて２５日に解除の見通し）
閉鎖されていた各地の施設が一部ではあるが再開し、春を楽しみそこねた世の人々は、今がその時とばかり外に出始めた。でも、自分の身の回りではまだ恐る恐るといった感じで、それで正解だと思う。じっさい、愛知県独自の非常事態宣言は５月いっぱい発令中。
この国の感染症対策がグダグダだったにも関わらず、欧米のようなパンデミックに陥らなかった点については謎が多く、理由探しも始まった。医療現場が優秀だったからだとか、国民の習慣の違いだとか（挨拶時に身体の接触をしない文化、手洗いや入浴の習慣、お上の言うことには逆らわない国民性などなど）言われている一方で、実はcovid-19の流行前に近縁種のコロナウイルスに感染したために免疫を獲得していた可能性がある、という研究もある。
今回の感染症に関して、日本はラッキーが重なっただけなのだろう。次、たとえばアフリカを起源とするウイルスが侵攻してきたらマジでヤバいのではないか。感染者を差別してる余裕などなくなるかもしれない。言い換えれば近所の誰それが感染したと噂するそばから当人が感染していたというくらいの勢いになるかもしれない。
今後は非常事態用の備えとして、食料や水だけでなく、マスクや消毒液といった衛生用品の備蓄が必要になるだろう。
ちなみにマスクといえば、ようやく近所のドラッグストアで在庫が復活し、10枚入りのパックが大量にぶら下がっているばかりか、１箱50枚入りのマスクも山積みになっていた。値崩れが起きたら数箱買っておこう。そういえばアベノ某のマスクも届く予定だったようだが、未だに拝めず。ここまで来たら記念品として価値が出そうだし、魔改造(？)して冷やしマスクにしてもいい。
もちろん値崩れが起きる前に、揺り戻しというか第２派が来る可能性は残っているから、気を緩めるのはまだ早い。集団で遊べるようになるのは当分先になる。
一方、半月ばかり世間を騒がせてきた「#検察庁法改正案に抗議します」については、大変興味深い動きがあった。なんと、文春砲がぶっ放されたのだ。黒川検事長賭け麻雀疑惑……どころか、本当に賭け麻雀をやっていたという。しかも日本全国が緊急事態宣言下にあった５月１日に雑誌記者たちといっしょに。
なんというか、出来すぎたどんでん返し。
結果、検事長は辞職することとなり、いわゆる「トカゲの尻尾切り」で一件落着になったかのように見える。が、普通に考えれば懲戒免職が妥当じゃないの？という疑問とともに、何か妙だなというモヤモヤした感覚が消えない。狙ったかのようなスクープも不自然だし、あの改正法案そのものも不気味なままだ。改正の経緯上の問題はきちんと説明されないままだし、、黒川元検事長の後釜として、どんな人材が据えられてもおかしくないという不気味さ。
そして、検察庁改正法案の行方はいかに？ 季節が変わった頃にしれっと通るのか、再びブーイングの嵐にあって廃案に追い込まれるのか、形を変えて生き延びるのか。
コロナ禍の出口を出たと思ったら実は入り口に戻っただけだったりして。
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