何の話かというと、コロナ第2波の話です。予想通りやってきました。でもいろんな面で予想とは少し違う到来になりましたよ。
自粛だらけのGWが過ぎ、5月も終わりに近づいたころ、首都圏でも緊急事態宣言はいったん解除された。おかげで6月は全国的に楽観模様で、イベントやコンサート、展覧会などが小規模ながら復活の狼煙を上げ始めた。
が、6月の後半、やはり東京でじわじわと感染者数が増え始め、7月には1日あたり200人台とか300人台が普通になった。それに引きずられる形で大阪、名古屋、福岡でも感染者数が増え、たちまち4月の数字に逆戻り。いや、数だけで言えば、当時を上回った。
しかし、政府はいっこうに緊急事態宣言を出す気配もなく、あまつさえ「GOTOキャンペーン」を前倒しで実施した。実は、感染者数は多いとはいえ、無症状あるいは軽症者が多く病院のインフラを圧迫するほど重症者が増えなかったということがある。
また、非難轟々の中、あえてGOTOキャンペーンを実施したのは、それだけ観光業界がやばかったことの現れらしい。だが残念なことに効果は期待されたほどではなかった。まず東京都が飲食店に対して営業時間の短縮を要請したし、続いて独自の緊急事態宣言を出す県も多数。愛知県もその中に入っており、8月6日~24日まで再度の緊急事態宣言となった。ただし、前回のように人が集まる施設をすべて閉鎖するのではなく、感染の可能性が高いと言われる繁華街への営業自粛要請や県境を超える移動の自粛がメインとなった。
こんな中で旅行は遠出できないし、帰省さえ見送るべきかどうか悩む。結果的に今年のお盆は新幹線ガラガラ。高速道路の渋滞報道もない。観光地は言わずもがな……。
ただ、第2波が来たからといって、街が死んだように静かになったわけではない。考えられる限りの感染対策をしつつ開催にチャレンジしているコンサート(宗次ホールや名フィルの小規模なコンサート)や展覧会(ジブリの「大じゃない」博覧会)はあるし、一般の店舗だってそうだ。
人が集まる場所では必ずマスクするのが今のエチケットになったし、会計カウンターにはビニールやアクリル板の間仕切りがあるのが普通になった。店の入り口には必ずアルコール消毒液が置いてあり、当たり前のように手を消毒してから入店する人は多い。こうして「新しい日常」が文字通り日常になりつつあるのを目の当たりにしている。さらにワクチンが開発されて世界中に行き渡れば、今は疫病神のように恐れられている新型コロナだって、インフルエンザのような扱いになるのではないだろうか。そうなれば経済は回りだすし、大学生はちゃんとリア充しながら勉強できるし、人の交流も本来の姿に近くなるだろう。
正直、真夏のマスクは本当に勘弁してほしい。熱中症以前に酸欠を起こす。連日最高気温が36度とか37度になるような環境でも人前ではちゃんとマスクをしている自分は、よく頑張ってると思うよ。うん。
などと頭の中でもやもや考えているうちに、総理大臣が健康上の理由で降りてしまった。病は仕方がないとして、その後のフォロー、つまり誰がどのように尻拭いをするのか、あるいは知らんふりを決め込むのか、それが気になって仕方ない。今の政府の迷走ぶりは首相を取り替えればそれで済むという問題ではないのだから。
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