音楽・アート(たまにアニメ)に関わる由無し事を地層のように積み上げてきたブログです。
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友人を誘って、豊田市美術館で開催中の「ジブリの立体建造物」展、「杉戸洋――こっぱとあまつぶ」展を見てきた。どちらも見応えたっぷり、美術館そのものの美しさは相変わらずで、しっかり癒やされてきた。また、初めて館内のレストラン「七州」に入り、お値打ちなランチを楽しみつつ、風景の素晴らしさを堪能することもできた。
駅から美術館まで歩いて10分、距離にしておよそ800メートル。
迷子にならないよう、ところどころに道案内が!
〈杉戸洋――こっぱとあまつぶ〉
こちらは、観覧者がぐっと減って落ち着いた雰囲気で鑑賞できた。というか、むしろこの落ち着いた空間が本来の雰囲気。ただし、展覧順序が普段とは逆向きになっていて、いつもなら最初の展示室となる吹き抜けの大きな部屋が最後に来るような順路になっていて、先に巨大作品群を見下ろし「あれは何だろう?」と期待しつつ、最後にたどりつく。新鮮な気持ちで会場をまわった。友人は、2階の回廊から見渡せる豊田市街の景色に感動していた。
展示スペースは「こっぱ」エリアと「あまつぶ」エリアに別れ、前者では絵画作品が、後者では主として立体作品が展示されていた。
とても抽象的な作品の数々だが、淡く優しい色使いにほっとする。とくに、あれだけ形にこだわった情報の集積体のようなジブリの建造物を見た後では、何かが形をなす前の世界、意味が言葉に変換される以前のぼんやりした世界が心地よく感じられる。
立体作品は背の高いもの、巨大なものが多くて圧倒された。圧倒されながらも細部のちょっとした変化に面白さを感じたり、長い長い鉄骨の先にふわりと乗せられたワタの塊を見ては、刻々と形を変える雲に思いを馳せたり(雲は「あまつぶ」の母体ですから!)、心が遠く懐かしい世界へとんでゆくような不思議な感覚を楽しんだ。
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