これまたGWの話で恐縮だけども、古民家を改造したギャラリーを瀬戸の街中に見つけた。GW中に「ガラスアート展」を開催していて、娘といっしょにチラシの地図を見ながらさんざん迷ってようやく見つけたところ。

いい感じに廃れた廃墟(右の写真)を横目に、路地裏の階段みたいなところを登ってゆくと、洒脱な古民家が現れる。
どっしりと重そうな戸がしまっていて、小さな看板はあるものの、一度入ったら出られない(?)ちょっと怖い昔話を思い出して、一度は踵を返した。が、廃墟を眺めながらしばし黙考していると、ギャラリーから楽しげに語るお客さんが出てくるのを見かけ、勇気を出して入り口に立ったという次第。そこがギャラリーNOZU。(ブログ→
★)
という長い前置きはここまで。
中は、古いけれどもきれいに整えられた昔の民家。縁側もあれば床の間もある。2階がロフトのようになっていて、2階の部屋から1階の居間が見えるようになっており、気がきいてるなと思った。
ごく普通の間取りの家に、所狭しと並べられた作家の作品。
数々の美しいガラス食器にうっとりとなりましたとも。
ギャラリーの方が説明してくださったけれど、ガラスというのは光の加減で色合いが少しずつ変わり、表情が変わる。手にとって実際に使用してこそ奥深さがわかるというものだ。
「こんなサラダボウルがあったら楽しいね」なんて娘と喋りながら見ていて、ふと気がつくと個々の作品には値札がついている。買えるんです。自分のものになります。
それから作品を見る目が変った。芸術作品として面白いかどうか、から、実生活で使ったら楽しいかどうか、へとシフトした。
タンブラーにしようか花びんにしようか、でもどれも綺麗で決めがたい……と悩んでいたところへ、ある作品が目に飛び込んだ。

(蛍光灯の下なので、あまり冴えませんが、実物はもっと透明感があって素敵)
置物です。まった実用品でありません。あえて使うならペーパーウエイト?
でも見た途端に、すごく懐かしい感じがした。双葉から今にも滴り落ちそうなしずく、霧がかかったかのような土台部分、さらにしずく型の土台の中には、小さな宇宙が渦巻いている。毎日眺めても見飽きることはないだろう。そういえば、こんなオブジェがあったらいいなとずっと心に描いていたことを思い出した。
これはある意味衝動買いだけど、でも無駄な買い物ではない。手元において眺めるたびに幸せな気分になれるし、それからこっちの方が大事なんだけど、買うことによって「わたしはこの作品を作った作家さんを応援してますよ」というメッセージになること。工芸品というのは、使う人あってこそだから、普段は100均ショップなんかにお世話になっているけど、年に数回は頑張ってこういう投資をしたいものだね。
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