昨日、家族で大須までウィンドウショッピング。特に目的はなかったので、豊田タンスに寄ってもらった。目当ては見事な木目の家具ではなく、店長が自作しているというバロック楽器の数々。見るだけでなく、実際に音を出せるという。やっぱり楽器は触って音を出してなんぼだからね。
まずはオルガン。サイズは小~中までさまざま。小はひざに乗せて演奏するポータブルタイプのオルガンで、鍵盤の後ろにふいごがついている。アコーデオンの親戚みたい。中は、小さなクローゼットぐらいの大きさで、鍵盤の下に電動式ふいご、後から上部にかけては音を鳴らすパイプがぎっしり。あとは、手回しオルガンも。
実際に音を出させてもらって意外だったのは、とても縦笛に近い音がすること。実は、パイプは木でできていて、引き取った家具を再利用して作ったものだとか。もちろん、本来のパイプオルガンも木製、しかもオーク材を使って作られているのだという。
次はリュート。写真ではよく見かけるが実際に触るのは初めてで、ちょっとドキドキした。小型のリュートはウクレレぐらいの長さ。(胴はもっと大きい)もって見ると拍子抜けするほどに軽い。1コースに2弦ずつ張られていて、低音部は和音になるように音程を違えて、中~高音部は同じ音の弦を2本ずつ(これはメロディラインを強く出すためかもしれない)だった。弦の張力はギターに比べてずい分低い。軽くなでるだけて音が出る。噂どおり、軽くてきれいで優雅な音色。
驚いたのは、可動式フレット。ギターは金属製のフレットが棹に固定されているけど、リュートのフレットは太いテグス糸のようなものが棹に巻いてあり、簡単にずれる。これで微妙な音程を合わせるらしい。うーむ、フレットに関してはバイオリン族とギター族の中間。
もう一つ、プサルテリウムという、木箱の上にスチール弦を張った、琴のような楽器も触らせてもらった。持ち運びを前提にしているらしく、サイズはひざに乗る程度。こちらも手作り。弦として使われているのは、近くの金物屋(?)で買ってきたという極細の針金。それでも楽器らしい音がでる。少々チープな響きもまた良し。
と、この辺で満足して店を出てきてしまったのだが、家に帰って気がついた。肝心かなめのビオラ・ダ・ガンバを触ってない!
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COMMENT
無題
そういえば,昔のタンスの小引き出しには,開け閉めするとオルガンの音がするものがあるのご存じですか?
引き出しの密封性がよいのを利用して,恐らく貴重品を入れるのを想定しての盗難対策の一種かと思われます。
そのあたりからの発想なのでしょうか?
タンスとオルガンの相性はぴったりです。
オルゴール仕掛けも粋ですね
タンス店の人いわく、引き取った古いタンスの再利用だそうで、タンスに使われている材木と楽器として具合の良い材木が一致したようです。もちろん、店のご主人に元々そういう趣味があったのでは、とも思いますが。
その店、展示するだけでなく古楽器演奏サークル活動を支えているようです。