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びおら弾きの微妙にズレた日々

偶然第9が聴けたのは年末だから

割と有名な話ですが、年末に第九を演奏するという習慣は日本だけのものです。
その理由はいろいろあるようですが、今回書きたいのはそういうことではありません。

数日前、息子を車に乗せ、ちょっと離れた自転車専門店へ向かいました。クリスマスプレゼントとして注文しておいた自転車を受け取るためです。
片道30分はかかるので、暇つぶしにラジオでも聞こうと思ってN★KFMに合わせたら、いきなり5度の和音で6連符のきざみが聞こえるではありませんか。続いて16分音符+4分音符の、引っかけるような動機が。
まぎれもなく第九の冒頭でした。
今月の初めに弾いてきたばかりなので嫌でもわかります。

あらためて聞くとなんと格好いいこと!
純粋に音のつながりや対立を楽しめる、言い換えれば絶対音楽的に楽しめるのが一楽章です。
二楽章も面白いのですが(特にティンパニの使い方)、スケルツォという型にはまっている分、ワイルドさに欠けるような気がします。
三楽章は天上の音楽という意味では最高に美しいと思います。下手な演奏では寝てしまいますが、本当に上手い演奏に出会うと酔います。
四楽章は凄いことやってるなー、という感想がまず一番にきますね。
合唱つきとはいいますが、要はオペラでもないのに言葉と音楽をくっつけて、メッセージ性の強い音楽を作ることに成功していますから。

個人的には、第九の中で一楽章が好みです。
6連符の刻みのなかに16分音符が入るなど、リズムがぶつかり合うところ、一つのメロディラインが次々と楽器の間を渡って行くさまなど、聞いているとあまりにスリリングで背中がぞくぞくします。
同じくベートーベンの手による「大フーガ」に匹敵するぐらい格好いいです。

何かと忙しくて気が立っているこの時期に、天上の世界をちらりとかいま見ることのできた偶然に感謝。
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