年度が変わり、忙しいことが重なってキリキリ舞いしている中、そういう時こそ息抜きの時間は必要かもれしない、と思ってコンサートに出かけてみた。場所は豊田市コンサートホール。そう、数年前にユーリ・バシュメットの日本公演を聞くため、雪の中を頑張って出かけたホール。
豊田市を中心に活動しているセンチュリー室内管弦楽団というアマチュアオケがあり、そこの定期演奏会にお邪魔してきた。今回はプログラムが好みでねぇ。ぜ~んぶフランスもの。
ラヴェル 管弦楽組曲「クープランの墓」
サン=サーンス 交響曲第二番
プーランク シンフォニエッタ
アンコール ドビュッシー 小組曲より「小舟にて」
「クープランの墓」はもともとピアノ曲だったのを作曲家自身が管弦楽に編曲したもの。このピアノ版が好きで日頃からよく聞いているのだが、あらためてオケ編成で聞いてみると……。いやー、木管の皆さんが大変過ぎる。それからスキップのリズム、タッカタッカと続くあのリズムが苦手なのはどこも同じなのかと思ったり。それでも響きは明らかにフランスのそれであり、色彩感ある演奏を楽しむことができた。
サン=サーンス「交響曲第二番」は、演奏会で取り上げられることが珍しい曲ではないだろうか。オケに関わる人間ならサン=サーンスの交響曲といえば3番のオルガン付きを思い浮かべるだろうし、実際2番は全楽章通しても25分というコンパクトさの上、内容的にはじっくり聞くと面白いがインパクトに欠けるかもしれない。
プーランク「シンフォニエッタ」については、まあ、あまりに心地よすぎてたまにスイマーが襲ってきたりしたわけなのだが、良い響きに包まれて舟を漕ぐのも至福の時間かと……。
実際、ピリピリしていた神経が落ち着いたわけて、ドイツ音楽みたいに構成で聞かせるのではなく、色彩の移り変わりで聞かせる音楽だったので、瞑想するような心地になれて、お疲れ気味の精神によく効いたのかも。
アンコールは、これが一番好きな曲で、最初のフルートの音が鳴った瞬間にブラボー♪と叫びたくなったほど。若干遅目のテンポでフルートをはじめ管の響きをゆったり聞かせる演奏だった。(あるいは安定して吹ける速さ、があれだったのかもしれないけれど)。うーむ、小組曲はもう一度やってみたいなぁ。
フランス音楽はよくわからない、という話はよく聞くけれど、バッハが登場するまではフランス・イタリアが音楽の先進地だったのよね。
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