音楽・アート(たまにアニメ)に関わる由無し事を地層のように積み上げてきたブログです。
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昨日は、長久手フィルの定期演奏会。
多忙につき、昨年冬の定演を最後に退団したので、今回から客席で参加することになった。
プログラムは
チャイコフスキー「イタリア奇想曲」
ボロディン 交響曲第二番
ベートーベン 交響曲第六番「田園」
うん、いかにも長久手らしい選曲。
二階席の真ん中あたりという、音響的には良い席をゲットしたところ、意外と管楽器の残響が残らないことに気がついた。ほぼ満席という条件を差引いても、確かにデッドなホールだ。今まで演奏する側にいたので気付かなかった。
前半は長久手が得意とするイケイケなノリの曲で楽しく、悪くない出来栄えだったが、欲を言えば、メリハリがほしかった。特に奇想曲は、メロディによって様々な雰囲気が立ち現れるので、それらをうまく表現できると、チケットの値段を1.5倍にしてもお客を呼べるくらい魅力的な演奏になるのではと思った。
問題は弦楽器の実力が問われる「田園」だろうと思っていた(なにしろ以前ベートーベンの8番をやったときには酷い反応で……)。ところが、予想していたよりも「田園」ぽい響きが出ていて安心した。というか、弦の皆様の成長を感じた。この曲は基本的な楽器の扱いが出来てるかどうか試されるし、右手の操作が難しい。もちろん、ピッチの改善がまだまだ必要なのは言うまでもない。冒頭の和音を決めなきゃいけないところでハデに外した人がいたし。また、チェロ&バスにとっても田園は大変な曲だが、前回の復活のことを思うと、健闘してたと思う。
指揮者の喜古先生は若い女性の方で、後ろ姿は普通のお姉さんだけども、全身を使った指揮ぶりはまるでダンスをしているようだった。大げさでもなんでもなく、指揮台の上でステップを踏み舞い踊る指揮者。全身で音楽への愛を表現されているところがとても素敵。
舞台上のメンバーの顔を見渡し、音に耳を傾ければむけるほど、練習時にはあれこれ問題が噴出したのだろうと察せられるが、結果的には良い本番だった(いつものことだけど)。だんだん長久手サウンドと言える響きも生まれてきているように感じるし、これからも頑張ってくださいとエールを送る。
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