忍者ブログ

びおら弾きの微妙にズレた日々(再)

音楽・アート(たまにアニメ)に関わる由無し事を地層のように積み上げてきたブログです。

   

[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

ラジオvsびおら

娘は、クリスマスのプレゼントに、「FMらじおくん」というラジオ組み立てキットをもらった。
本人の興味はもとより、ダンナが電子工作の初歩を覚えるのにちょうどいいからといって薦めたからだ。
年が明けて、家族そろってのんびりできる休日に、ダンナと娘ははんだごてを持ってラジオの組み立てに取り掛かった。

はんだ付けって、そばて見ているだけで面白い。基盤の穴に部品の足を突っ込み、ひっくり返して足のまわりをはんだで固定するわけだが、はんだを部品の足に添え、こてを当てると、あっというまにはんだが溶けて穴を埋める。これで部品は固定され、電気の通る道も確保される。
はんだづけを発明した人ってすごいな。

もちろんアイロンのように熱いはんだごてを使用するし、回路図も読まなくてはいけないので、娘にはだんながつきっきりで指導する。完成には、たっぷり午前中いっぱいかかった。

さて、ラジオは鳴るのか。さっそく乾電池をとりつけて鳴らすも、うんともすんともいわない。ダンナが回路をチェックして、はんだ付けのうまくいっていないところを補強し、アンテナの接続をやりなおし、しばらくいじっていたら、鳴った! 感度はかなり良い。スピーカーもよく鳴る。あとは、ダイヤルに目盛りがついていればというところ。

午後から娘はラジオを友に子供部屋にこもり、勉強を始めた。

ちょうど同じ頃、私も子供部屋でビオラを弾いていた。発表会まであと3週間だし、翌日にはピアノの先生と合わせる約束がある。
最近、ビオラの練習室は子供部屋で(居間でやると家族がくつろげないし、モノが多いので充分なスペースもない)、楽器も楽譜も常にそこに置いてあるので、この日も、ダンナが出かけたスキに、当然のように子供部屋でビオラを弾き始めたのだった。

そこへ、娘がやってきて、ラジオを鳴らしながら進×ゼミをはじめる。ビオラの騒音を気にしないのは前から知っていたが、今回はラジオがついている。自分の弾いている曲とラジオから流れてくるポップスが交じり合って、だんだんわけがわからなくなってきた。
もともと娘の部屋を借りているわけだから、私も移動すればいいものを、なんだか意地になって、弾き続けていた。ところが、そうすればするほど余計にラジオの音が耳につく。

ついにギブアップしたのは、寺尾聡の「ルビーの指輪」が流れてきた時だった。中学生のころ、すごく好きな曲だった。しかし、どうしてこんなに古い曲を今ごろラジオで流すかねぇ。しかも洋楽中心の局で。
PR

実はすぐそこに「蟲」

いっしょに児童文学のサークルで活動している方と、先日書店まで出かけてきた。同人誌を置いてもらうためだ。コネやその他もろもろのつてで本を置いてくれる店があるのだ。

この時出向いた先は車で約40分のところ。運転しながら、地元に伝わる伝承について、興味深い話をたくさん聞かせてもらった。中でも一番面白かったのは「虫送り」という行事。

私たちの住んでいる地域は西から3つの地区に大きく分けられている。虫送りというのは、7月の中旬ごろ、(ちょうど稲がすくすくと育つ頃) 一番西の地区の子供たちが白い旗を持って自分たちの地区をまわり、稲の害虫(の精?)を旗に集める。ひと通り回ると、となりの地区との境に行き、そこで待ち構えている隣の地区の子供たちに旗を渡す。その子たちも同じように自分の地区をまわり、再び隣の地区へ旗を渡し……と、「虫」を集めた旗はどんどん東の地区へと送られ、最後は東の果ての山にある神社=猿投神社で焼かれるのだとか。

そもそもどうして「虫送り」という行事をするようになったかといえば、その昔この土地で亡くなった武将がいて、その魂が虫になって稲に害を成すようになったため、これを鎮めるために行われるようになったという。

ついこの間、「蟲師」を読んだせいか、「虫送り」→「蟲送り」なのかもしれないとか、同じ時期、あちこちの神社で催される茅の輪くぐり(←これも虫避けの行事)は、「蟲」避けのためなのかとか、あれこれ妄想が走ってしまった。

でも、近年では「虫送り」の行事は廃れてしまったようで、ちょっと残念。

車の中では、他にも「殿様の茶碗」の話とか、秋祭りに出すダシのいわれの話などで盛り上がり、楽しい時間を過ごした。
不思議な世界って、実はすぐそこに転がっていたりするものなのね。

シベリウスって実はスーパー浪費家

やはり数日前のことになるが、シベリウスの伝記を読んだ。
図書館の児童書コーナーで見つけたこれ→ で、中身はかなり濃い。
著者は音大を卒業して現役で音楽活動に関わっている方で、伝記を書くにあたり、実際にフィンランドまで出かけ、シベリウスゆかりの地を訪ね歩いたそうなので、記述は具体的でしっかりしている。

シベリウスの名前も曲もある程度知ってはいたが、人間像はほとんど知らなかったので、目からウロコのことばかり。
実は、シベリウスは相当な見栄っ張りの超浪費家で、若いころは高級クラブに入り浸り、酒・タバコをガンガンやりながら芸術論議に明け暮れたらしい。しばらくそういう生活が続いたかと思うと、これではいけないと思い直し、田舎にこもって作曲をする。国から芸術家のための年金を支給されているにもかかわらず、60歳をすぎるまで借金生活。なんと豪胆な。

そんな彼が身を持ち崩さず、いくつもの素晴らしい作品を書いたのはひとえに奥さんの支えがあってこそ、またフィンランドの荒々しくも雄大な自然のおかげだということもよくわかる。
彼が晩年腰を落ち着けた家には「アイノラ荘」という名がついているが、これは奥さんの名前「アイノ」から来ている。

また、かなりの神経質というか、憂鬱症的な性格をしていたので、苦悩の深さもベートーベンに勝るとも劣らずで、実にスケールの大きな作曲家なんだと改めて感じ入った。

今年の秋にはこういう人の書いた交響曲を演奏するのね。伝記を読み終わった日はもう、一日中、交響曲2番の一節が頭の中で鳴りっぱなし。

「蟲」って奥深い

昨日買ってきた「蟲師」を読む。
絵柄と設定が大変気に入った。
形をとらない、生命力本体みたいなものが世の中には存在するのね……。
「二つ目のまぶた」を閉じたときに光の川が見えるという話を読んで、すごく納得するものがあった。ああ、分かる人にはわかるんだって。ある人はそれを蟲の流れと見て、他の人間は無音の音の流れだと受け取ったりするけど、きっと同じものを指しているんじゃなかろうかと感じる。

短編連作で、不思議な話がたくさん並んでいるのも読みやすくて面白い。ただ、ラストの切れ味がまだ不足してるかなーという感じがするけど。(怪奇もので短編連作というと、どうしてもBJと比べてしまうので。でも漫画の神様と比べるのは酷でしょうね)

それより何より、日本の国が持つ奥深さというか、昔話の面白さと恐さがよく出ていると思った。

で、次に遠野物語を読みたくなったりして。

休み明けは本屋めぐりではじまる

短いようで長い冬休みが終わった。
今回の冬休みはいったい何をしていたんだろう。

今月のつぶやき

ネタは切れてからが勝負です

☆CONTACT
→ littleghost703@gmail.com
※@を半角にしてください
☆Twitter→@O_bake
☆読書記録は別ブログO-bakeと読書とひとりごとでつけてます。そちらもよろしく。

ブログ内検索

アクセス解析

過去記事紹介

過去記事紹介・たまに読書ブログへとびます
過去記事紹介・たまに読書ブログへとびます

Copyright ©  -- びおら弾きの微妙にズレた日々(再) --  All Rights Reserved
Design by CriCri / Photo by Geralt / powered by NINJA TOOLS / 忍者ブログ / [PR]