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びおら弾きの微妙にズレた日々(再)

音楽・アート(たまにアニメ)に関わる由無し事を地層のように積み上げてきたブログです。

   

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「未完成」を未完成にしないために

ホームオケでの演奏会本番が少しずつ迫っている。
今期は第九と未完成(もちろんシューベルトの第7交響曲のことね)という、これで人が集まらなかったら嘘でしょ、というほどの超有名曲のとりあわせ。

本番まであと一ヶ月半……もない。しかし相変わらず仕事のシフトがひどくて土曜日はなかなか休みがまわってこず、仕方ないので有給を使い果たす勢いで発動させ、本番までの残りの練習日を確保することにした。

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千年女優ふたたび

先日、娘といっしょにアニメ映画の「千年女優」を見た。監督は「パプリカ」や「パーフェクトブルー」を生み出し、一昨年8月に逝去した今敏。音楽を担当したのは監督と親しかった平沢進。

娘が興味を持った理由は平沢氏にある。彼の音楽にどっぷりはまり、彼の制作するアルバムにはそれぞれ物語があることを知っている娘は、じゃあ平沢氏が映画の音楽を担当したらどうなるの? という好奇心に動かされたらしい。


結果からいうと、思い切り楽しんだのはハハの方で、肝心のお嬢さんはあまりにぶっとんだ映像世界とストーリー進行に「???」だったようだ。
この物語は、映像制作会社の社長が、ある伝説的大物女優のインタビューをするという設定で始まる。大昔から熱烈なファンであった社長が、とある古びた鍵を彼女に渡した瞬間から、ひとりの男性をひたすら恋い慕い追い続けた女の半生記となる。
女学生だったころ、彼女は自宅の蔵に思想犯として追われる青年を匿った。絵描きでもあった彼から彼女は鍵を手渡される。「いちばん大切なものを開ける鍵だ」と。翌日、もう彼の姿はなかった。それがすべての始まりだった。彼女は女優となって彼の影をどこまでも追い続ける。
女優の過去語りと彼女が過去に主演した映画の内容とがめまぐるしく交錯しつつ、さらには取材しているはずの社長までもが彼女と一緒に映画の世界で活躍するという凝った作り。
現実と虚構が入り混じる作品世界は今監督が得意とする表現方法だが、そこに、今監督と親しく、また独自の作品世界をもつ平沢氏の音楽が絡むとどうなるのだろうか。

以前見たときは最後のオチに「結局それ?」という肩透かしをくらった思いが強くて、芸術的といってもいいくらいの精緻な作りを鑑賞する余裕もなかったわけだが、今回は十分楽しむことができて、それはもう話の筋がわかっていることから来る余裕、そして平沢氏の音楽が象徴するものがある程度理解できていたらかだろう。
たとえば、ヒロインが好きだという蓮の花。それは「VISUAL STUDIO LOTUS」という映像作品会社の名に使われており、また主題歌のタイトルは「ロタティオン[LOTUS-2]」。ロータス=蓮の花は仏教でいう輪廻転生を連想させる。実際、ヒロインは千年もの昔に呪いをかけられ、何度生まれ変わっても叶わぬ恋に身を焦がすだろうと予言されている。

千年女優のサントラは一応出ているが、実際の音源はその2年前に発売された「賢者のプロペラ」というアルバムからほとんどが採られている。
たとえば、ヒロインが一生追い求め続ける「鍵の君」が登場するときの音楽は「賢者のプロペラ2」という曲のアレンジ。鍵の君と賢者のイメージが重なる。主題歌の「ロタティオン2」はすでにこの「賢者のプロペラ」に登場していて千年の時を超えて咲くと歌われているし、ほかにもあやしい錬金術世界を彷彿とさせる楽曲と、映像の錬金術ともいえる千年女優の世界は見事にマッチして、ひとつの美しく不可思議な世界をこの世界に現出させているのだった。

エルミタージュ展リベンジ

リベンジは管理人自身のためではなく、美術部員の娘がやっぱり見ておきたいというので、台風が来るとわかっていてわざわざ伏見は白川公園まで出かけたのだった(白川公園には名古屋市科学館とならんで名古屋市美術館が建っている)。人出は予想に反して少なめで、おそらく台風のおかげだろう。

ココロの洗濯(大エルミタージュ展)

昨日はまる一日フリーに使える休みだったので、何をしようか少し悩んだのち、名古屋市美術館で開催中の大エルミタージュ展へ行くことにした。


なぜかピアノ発表会に出ていた話

先日の敬老の日は、娘が通うピアノ教室の発表会。
昨年から自分も生徒なので、春先からすでに「どうですか〜(^^)」と先生からお誘いを受けてはいたが、なにぶん、ブラームスオケと本番が近く、うっかり参加した日には大変な夏になるだろうと予想されたので、やんわりお断りしてきた。
ところが、娘はハハの多忙さを知ってか知らずか(ちゃんとわかっていたと思うけど)企みをひとつ抱えていて、ハハのお断り作戦をすっかりぶち壊してくれたのだった。

それで結局、親子で参加する発表会。
まったくこの夏はブラオケの他にも家族的な大イベントがあって、身体が3つあればと何度も思いましたですよ。

ピアノ歴8年で高校生の娘は、チャイコフスキーの「舟歌」を、そしてまだバイエルも終わっていない自分は、大人の生徒さんと組んで「エトピリカ」のアンサンブルを。
もちろん担当パート譜はきわめてシンプルなもの。それでも必死で、冷や汗かきながらの本番であり、幸い相方を努めてくれたのがエレクトーン歴の長い人だったので、それなりに聞ける演奏になったかと。

今月のつぶやき

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