その昔、中二病まっさかりだったころ、友人への年賀状に「お正月なんてイミないし」という内容を書いて送ったら「なんか難しいこと考えてるね」と言われた記憶がある。その当時は、自然の営みを人の都合で勝手に切れ目をつくり、それをさもめでたいことのように祝う習慣が本当に無意味に思えたのだった。
ところが、結婚して家庭をもつようになったら、少しずつ考えが変わってきた。まず、一年に一度大掃除のシーズンを作ることが合理的に思えた。基本的に主婦はいつも忙しいので、きっかけがないと面倒な大掃除なんてやらないのだ。そして定期的に大掃除という手入れをすれば家全体が長持ちするし、うまくいけば余計なモノも捨てられる。
とはいえ、大掃除に目覚めてしまったおかげで、毎年年末の我が家は修羅場のような忙しさ。年が明けると疲れてひっくり返っているような感じ。
そんな生活を10年以上続けてわかってきたのは、年末が修羅場であればあるほど、お正月は清々しい。
なんか笑っちゃうような話だけど、ちゃんと意味はある、と思う。