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びおら弾きの微妙にズレた日々(再)

音楽・アート(たまにアニメ)に関わる由無し事を地層のように積み上げてきたブログです。

   
カテゴリー「美術展めぐり」の記事一覧

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東欧の底力(チェコデザイン100年の旅)

桜が散り始めた春の一日は岡崎散策の旅。岡崎市美術博物館で「チェコデザイン100年の旅」鑑賞からの、岡崎公園散策、東岡崎駅近くのディープな喫茶店でおやつタイムを楽しんできた。


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1968年?-まだ生まれてないし(嘘です)

三連休の初日、ダンナ氏と軽くドライブに出かけるつもりで家を出たらなぜか県境を超え、静岡にいた。静岡県立美術館で開催中の「1968年 激動の時代の芸術」展を見るためだ。

しかし、静岡に来たならまずは寄っておきたいところがある。「さわやかハンバーグ」。静岡では有名なチェーン店だというのだが、愛知進出はいまだならず、一度は名物の「げんこつハンバーグ」を食べてみたいと思っていたところ。
美術館の前に腹ごしらえをと、インターを下りてさっそく最寄り店を検索するも……不慣れな土地でグーグル先生があまり頼りにならず無駄にさまよう羽目に。

その間、静岡駅前を通り、駿府城跡&県庁の脇を通り、あ、静岡って意外に(失礼)歴史のある都会だわ、と知ったのだった。

その後、ずいぶんと遅い時間になったが無事におにぎりハンバーグにありつき、ほどよくお腹が満たされたところで、いざ美術館へ(ようやく前振り終了)。


つかの間の豪華絢爛

かつて、名古屋が陶磁器の一大生産地だったことはご存知だろうか?
明治の初期、日本から輸出された陶磁器はヨーロッパで大人気で、できるだけ外貨を稼ぎたかった明治政府は陶磁器の開発に力を入れたのだが、すると陶磁器産業は活気づくのなんのって、各地の職人や工房が技術を競い合ってヨーロッパの万国博覧会にこぞって出品し、高い評価を得た。技法の粋を凝らした数々の作品は「いったいどうすればこんなブツが生まれるんだ?」という恐ろしいほどの美しさと緻密さを持っている。


宮川香山の作品。
高浮彫で鳥と花が表現されているが、もはや彫刻作品


ブリューゲル展おかわり

最高気温37度と予想された酷暑の連休最終日、いそいそと豊田市美術館へ出かけた。その日はブリューゲル展の最終日であり、また「聴覚の寓意」をモチーフとした古楽器による無料演奏会が開かれるからだ。

しかし。家のことをやっているうちに出遅れた。整理券配布時間前に到着したものの、駐車場は満車だし、ようやく美術館にたどりついた頃にはすでに長蛇の列ができており、定員を超えたため並ぶのは打ち切りだと……_| ̄|○ これだから事前予約のできない無料の演奏会は恐ろしい。

それはさておき、この日を最後に豊田市美術館は、改装のためおよそ10ヶ月にわたって休館する。現状の美術館は見納めなので、ゆっくり回ることにした。

クエイ兄弟は着々と仕事をしていたのだ

「アジア初の回顧展」として、岡崎美術博物館で開催されたクエイ兄弟展〈ファントム・ミュージアム〉。大学生の頃に「ストリート・オブ・クロコダイル」という不思議な世界にハマった身としては、見に行かずにはいられない。
出かけた当日は、よほど興奮していたのか、時刻を間違えて予定より一時間早い電車に乗ってしまった。まるで遠足で浮かれすぎた小学生w



日本では、それこそ「ストリート~」の作者としてしか知られず、今も活動しているのかどうかさえ謎だった感があるが、実はクエイ兄弟、アニメ制作から抜け出してさまざまな方面、たとえばミュージックビデオやCM作成、舞台美術といった多方面で活躍中だった。

展覧会では、時系列でクエイ兄弟の作品が紹介され、彼らが影響を受けたという東欧のアートの紹介や、カフカ、ヤナーチェクからインスピレーションを受けて制作した作品の展示から始まった。てっきりチェコ出身だとばかり思い込んでいたが、生まれはアメリカのペンシルバニア州だと知り、軽く衝撃を受けた。ただ、大学を出てから彼らは活動拠点をロンドンに移しているので、ヨーロッパ的な空気の方が性に合ったのだろうなと推測はできる。

その次のコーナーが一番の華で、有名なアニメ作品のダイジェストがまとめて見られる映像コーナー、続いてアニメの舞台セットを展示用に作り直した箱庭風の「デコール」が展示されている。
「ストリート・オブ・クロコダイル」も「ヤン・シュヴァンクマイエルの部屋」もただ懐かしいだけでなく、今だからわかるあれこれが見て取れるし、デコールともなれば、じっくり舞台装置を見たり、人形の細部まで観察したりできるし、眺めている内に不可思議な世界に引き込まれていく気がする。

その作品群はシュールというか不条理な世界で、まあ意味不明と言えば不明なのだけど、理性からこぼれ落ちた、どろりした感情の固まりをスタイリッシュに可視化すればそうなるだろうなという点で感性的には腑に落ちる世界。モチーフやテーマを見れば中二病ぽさも目につくが(身も蓋もない言い方をすれば「女体恐い」)、グロテスクや悪趣味の一歩手前でとどまる美しさがある。

その次のコーナーでは、ミュージックビデオや舞台美術の仕事が紹介されていたが、残念ながら作品そのものを展示するわけにはいかない代物なので、ほとんどがスチール写真での紹介になっており、少々がっかり。まあ、今の時代、MVやCMは検索すれば出てくるので、その気になればいくつかは見つけることができそうだが、舞台だけは生で経験するべきものなので、写真だけでしか見ることができないのが本当に残念。

現役でバリバリ活動しているクエイ兄弟だが、なんと御年71歳! すごいバイタリティだと思う。

  レストランの庭もなかなかシュールでした…

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