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びおら弾きの微妙にズレた日々(再)

音楽・アート(たまにアニメ)に関わる由無し事を地層のように積み上げてきたブログです。

   
カテゴリー「びおら練習記」の記事一覧

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♯の中心で愛を叫ぶ

昨日の演奏会、本気モードでシベリウス1番を弾いていて、4楽章の最後まできてふと思った。


曲の中で最も大切なテーマを再現する場所があるとする。その効果を高めるために前振り的な装飾がつくことがある。例えば、ミ~ファミミレ~ドレミレ……というメロディのテーマがあるとすると、その直前にドレミファソラシドレ、という音階がくっつくなど。そうすると坂道を駆け上がって見晴らしのいい頂上に出るような効果が期待できる。
シベ1の4楽章再現部、最も盛り上がる場面がこの作りになっていて、弦パートがユニゾンでこれを鳴らす。ベタすぎるほどのカッコ良さ。ところが、やたら臨時記号が多くて弾きづらい。たぶん、♯が5個つくロ長調の音階。


楽器というのは、♯や♭が増えるとそれだけ鳴りにくくなる。1つか2つなら割と開放的な響きがするが、調号が5つもつくと、正確な音程が取れていてもちょっと不安定で微妙に響きにくい音になる。だから不思議な気がした。一番声を大にして叫びたいはずのところで、どうしてシベリウスは手かせ足かせをはめるように♯をたくさんつけたのだろう。


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本番終了――北欧の風は吹いたんだろうか

無事に演奏会終了。スリリングな場面とかいくつかの事故は毎度のようにあるが、なんとか乗り切り、これまたいつものように本番当日が最高のパフォーマンスになった模様。

今回のプログラムは

フンパーディング 「ヘンゼルとグレーテル」序曲
ベートーヴェン 「交響曲第8番」
シベリウス 「交響曲第1番」

ダブルシンフォニー+序曲というてんこ盛りメニュー。なかなか体力のいる組み合わせだけどそれぞれの曲の色合いが違うので、聞く分には飽きが来ないのでは、と思ったが実際はどうだったんだろう。


本番前々夜

定期演奏会まであと二日。明日は最後のリハーサル。
本番終了まで怒涛の忙しさになるので、今のうちに曲に対する思い入れを書いておこうか。

今回のプログラムは個人的に懐メロ的ラインナップだったりする。3曲とも学生時代に縁があったもので。

まず序曲。
フンパーディンク「ヘンゼルとグレーテル」序曲。略してヘングレ。
欧米ではくるみ割り人形の演奏会ががクリスマスの定番だと聞くが、それと同じように、ファミリー向けオペラのヘングレもクリスマにはよく上演されるという。実に情景豊かな序曲で楽しい。ひとつのモチーフが曲全体を貫いているあたりはワーグナーの手法を思わせるけど、実際ワーグナーの助手だった。なんていうか健全な方のワーグナー?
学生最後の演奏会で弾いたのが最初の出会い。その時、同時に演奏したのがワーグナー「パルジファル」より「前奏曲」と「聖金曜日の音楽」。師匠と弟子の作品が並んでなかなか面白いプログラムだったと今になって思う。
しかし、当時は楽に弾けた鬼のような分散和音が今はなかなかつらい。年をとったもんだ。

次、交響曲その1。
ベートーヴェン 交響曲第8番。
この曲と初めて出会ったのは東海学生オーケストラ連盟の演奏会だったな。一緒に組んだ曲がハルサイこと、ストラヴィンスキー「春の祭典」で、まったく性格の違う取り合わせが面白かった。
最初からこの曲は大好きだった。コンパクトな構成の中に音を奏でることの喜ばしさがぎゅっとつめ込まれていて、弾く作業がそのまま音楽の喜びになるという凄さ。もうね、あのリズム感と和音の響きに身体が喜んでるのがわかるんですよ。
もっとも4楽章は今も昔もスピード感についてゆけません(きっぱり)。若い頃からどんくさかった。

最後、交響曲その2
シベリウス 交響曲第1番。
学生オーケストラに入ったひよっこたちは、たいてい秋の演奏会の序曲でデビューする。メイン曲にはとてもじゃないが乗れないので、練習室の外で先輩たちの音に耳を傾けることになる。
そのようにして、実際には弾いていないけれども耳虫になる程度にはよく聞いた曲がこのシベリウスの1番。1楽章の弦楽器の刻み、それに続く雄大なテーマは映画でも見ているようだったし、4楽章冒頭の悲劇的な運命を思わせる旋律と中間部に現れる、悲劇を癒やすかのような甘い旋律が素敵すぎてぼんやり聞き入っていた。
その時は、クラリネットがめちゃくちゃ上手い先輩がいて、冒頭のソロにはうっとりなったものだ。フルートも学生とは思えないレベルの先輩がいた。ファゴットも手堅く吹く先輩がいて……
まあ、要するに憧れの先輩方がずらりと並んでいたわけで。
まさか自分が弾くチャンスに巡り会えるとは思いもしなかった。

おまけ、アンコール。
一捻りある選曲だけども、もちろんコレは今のところ内緒。曲調は悪くないけれども、とてもアンコールとは思えないめんどくさい楽譜だこと……。

とうとう観念しました

新年度を迎えて、家のこと、地域のことから解放され、さあこれからは自分のためにたっぷり時間が使えると思った途端に、とある起動スイッチが入ってしまい、それが自分の意志を超えた何かに操られているみたいでもう笑うしかないなど。
関係ないけど、夜桜の小道。
何処へ続くかわからないという意味では似たようなものかも。

イケメン指揮者ふたたび

長くハードだった冬が過ぎ、春が近づくにつれ、少しずつ息を吹き返している日々。

しかし、まだまだ雑用が多い上、ダンナ氏がインフルに罹りさらに自分も熱を出して医者に駆けこむなど、楽器に触る時間はほとんど取れず、無理に捻出しようにもまるで乾いた雑巾を絞るようなありさまで、復活しているのは本当に気持ちだけ。

じたばたしているうちに、容赦なく指揮者練習の日はやってくる。全然弾けてないし気持ち的にも体力的にも余裕がないので、よほど練習を休もうかと思い、重い体をひきずって出かけたわけだが、練習から帰ってくると、あら不思議、心身ともに軽やかになっているのだった。もっとも、二日ぐらいたってから肩や首のまわりが筋肉痛に襲われているのだが、まあそれはそれ。

今月のつぶやき

ネタは切れてからが勝負です

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