土日連続練習の二日目。
前夜のピリピリした雰囲気は変わらない。
さすがに今日はチェロがいた。4人もそろっているのを見るのは、今回の練習で初めてかも知れない。
それでも指揮者氏は、まだまだご不満のよう。
「ぼくが来る日には必ず全員そろっているよう、お願いしたじゃありませんか」
と、インスペクターはじめ、出席しているチェロのメンバーに不機嫌をぶつける。
もちろん、いない人に向かって叫ぶわけにもいかないからね。
基本的に、指揮者の練習にはすべて必ず出席するのが当たり前ではあるが、何というか、これは練習日程の設定にまず問題があると思う。
6月は指揮者氏の都合でまったく来れず、本番3週間前になってから土日連続の練習が二週続いてあり、次の週末が前日リハーサルと本番。
一応回数だけは4回あることになっているが、社会人として、週末をまるまる趣味のオーケストラに使うのは、まず無理である。土曜日だって仕事のある人は多いし、そうでなくても、週末にまったく家族サービスができないお父さん(もしくは母)には、家族からクレームがつきそうなものだ。
いくら3年契約の3年目とはいえ、こんな無茶な日程を組まされるよりは、もっと予定にゆとりのある指揮者を選んだ方が良かったのではとさえ思う。
そして指揮者氏の二つ目の憂鬱が、「前に言ったことが出来ていない」
これは、個人の練習によるところが半分、あとは練習システムの問題が半分と見た。
だって、指揮者があらかじめ指摘した問題点が、確実にトレーナーに伝わっていない。欠席した団員にも伝わっていない。
どこのリンクをつなげたらうまく機能するのかは、新参者の自分には分かりかねるが、でも言うだけ言う。
そして指揮者自らピリピリしたオーラを振りまきながら、しかも「このオケどうしようもないなあ」という空気を隠せないまま「リラックスして弾け」はないと思うんだけど。
もちろん、こっちに責任はあるのは分かっているが、その辺は割り切ってくれないと、お互いのために良くないのでは?